今月ご乗船いただいているのは、ノンフィクション作家・エッセイストの森まゆみさんです。
森さんは、1984年〜2009年まで下町ブームのきっかけとなった地域雑誌 「谷中・根津・千駄木」の編集者としても大活躍されました。

今月は街の魅力を探し出す達人、森まゆみさんにお話をうかがっています。
本日は、中国のお話をうかがいました。


ー 日本に帰ってからの暮らしがちょっと楽になる、自由になるという感じかな ー



干場「今日は中国のお話をうかがっていきたいと思います。僕は一度も行った事がないんですよ」

「中国、いいところですよ〜(笑)。中国の人は意外にざっくばらんで、大阪のおばちゃんみたいな所があります(笑)。向こうから近寄って来て、何でも教えてくれて、ほっとかれないんですよね。
中国が良いと思うのは、コミュニティがしっかりしている。北京なんかでも、いわゆる胡同という路地のある様なところは、はっきり言って、清潔で立派なお家じゃないんですよ。炭火の練炭で調理をしていて、お手洗いも外にあるみたいな。映画で見る様な場所で。ちょっと出ると、共同のキッチンがあって、朝になると皆がそこにおかゆを食べに来たり、麺を食べたりね」

干場「面白いですね(笑)」

「中国は有名な街も行ったんですけど、去年は黄土高原に行ってみたくて。奥地の方へ行って、そこがまた面白い建物に住んでるの。それこそ、毛沢東とかが一時隠れ住んでいたところがあって、史跡で残っているんですよ。山を切って、そこから穴を掘るんですね。穴居というか、穴で暮らすんですよ」

干場「なるほど、なるほど」

「これが合理的で、夏は土が冷えてるから、涼しい。冬は、温かいんですよ。井戸水が安定してるのと同じですね」

干場「トルコの、カッパドキアがそういう感じでしたね」

「そういう、自然の中に作る住まいは合理的なものが多いんですね」

干場「自然と共生するということは大事なんですね。森まゆみさんにとって『旅』とは、人生においてどんなインスピレーションを与えてくれるものでしょうか?」

「自分の生き方を照らす鏡ですね。こんな生き方で良かったんだなとか、あの人も同じ様に生きてるなとか、元気が出るものですね。”こんな風にしても生きていけるんだ”と思った時に、自分の生き方がより自由になる感じがします。人間って、どういう風に生きていくのかなっていうのは世界共通ですからね。
何を食べているのか、どんな家に住んでいるのか、どんなものを着ているのか、何を信じているのか、何を楽しみに生きているのか、観察するんですよ。”あ、同じじゃん”と思ったら、こんな風に生きていけるんだなと思うと、日本に帰ってからの暮らしがちょっと楽になる、自由になるという感じかな」

「この夏のクルーズの楽しみ方は?」

保木「私はね、日本の花火を観るクルーズに乗ってみたいなと思っているんですよ。
たとえば、にっぽん丸で行くクルーズ。これは8月出発、横浜発着なんですよ。夏休み、館山花火クルーズがあったりするんです。

飛鳥IIでは、阿波おどり・高松花火クルーズ。船だと渋滞もなくて、花火をすごく良い場所から観られるんですね。
花火大会を調べると、けっこうたくさんあるんですよ。

日本には、飛鳥II、にっぽん丸、ぱしふぃっくびいなす、3つの日本の客船があります。

レール&クルーズで金沢まで行かれて、花火大会を観たり。
夏ということなので、ディズニーのクルーズもいいですね。夏休みの間、4泊のコースを用意しているんですよ。
フロリダのポートカナベラルまで、飛行機で行っていただいて、フロリダのディズニーワールドも行けますからね。
4日間のコースで、お一人様、飛行機代含めてだいたい30万円ですね。
スペシャルな夏休みを計画されている方には、良いんじゃないかと思います」

今月ご乗船いただいているのは、ノンフィクション作家・エッセイストの森まゆみさんです。
森さんは、1984年〜2009年まで下町ブームのきっかけとなった地域雑誌 「谷中・根津・千駄木」の編集者としても大活躍されました。

今月は街の魅力を探し出す達人、森まゆみさんにお話をうかがっています。
本日は、アジアのお話をうかがいました。


ー 学校にも行けないし、選挙権もないし、山の中の段々畑をこっそり耕してきた人達なんですよ ー



干場「今日はアジアについてお伺いしていきたいと思います。タイに行かれたんですか?」

「タイという国は王国で、王様の一家がみんなに好かれているんです。日本の皇室とも付き合いがありますよね。植民地になったことがないというので興味があって、バンコクに行ったんですね。チャオプラヤー川が流れていて、小さな船で行き来してたり、ご飯も美味しいし、今行ってるところは奥地の方ばかりですね」

干場「それは、どの辺りに行かれたんですか?」

「チェンマイという本当に素敵なところで、平和で静かな田舎町でね。それと、チェンライという場所もあって、そこからずっと奥に入ったウェンパパオという山岳地帯なんですよ。とてもピースフルですよ」

干場「山だらけですか(笑)」

「そこまで行くのに、トラックの荷台に3時間くらい乗っていくんですよ。ビュンビュン風の中を飛ばしていって、そこは雨期だと上まで上がれないんですよね。それは中国の少数民族、ラフ族やアカ続。中国の共産党と、国民党の内戦があった頃に、それを逃れてどんどん移動したんですね。タイ国境を超えて、最後は民族大移動になり、一万人が集団移動していたんです。途中途中で、それぞれが別れていったんですね」

干場「人間の原点ですね」

「そもそもIDがないわけね。学校にも行けないし、選挙権もないし、山の中の段々畑をこっそり耕してきた人達なんですよ。高床式の様な、竹などで作って家があって、そこに寝泊まりするんです」

干場「そこまで行くのに、3時間かかるんですね(笑)」

「そこまで行けば天国ですからね。静かでピースフルで、そこにいる人達が親切なんですよ。行くと喜んで、とんがらしを夜中の間ゴリゴリと石の臼ですって、帰りのお土産に持たせてくれるんですよ。野菜も濃いんですね。土壌があんまり良くなくて、知り合いの土壌学者の人と行ったら、富士山の山頂みたいな土だと言ってましたね(笑)」

干場「逆に、そういう所だから育つんですね」

「とっても簡単なお料理なんですよ。ジャガイモを茹でて、生姜と塩で味付けしたものを、とんがらしで食べる。それがものすごく美味しいんですね」

「日本でクルーズ船が寄れる港は何カ所あるのでしょうか?」

保木「私はアメリカが長くて、あまり日本は回ったことがないんですけど、さすが島国の日本ですね。だいたい90カ所あるんですよ。客船を受け入れられる港と、受け入れられない港があるんですよ。

大型船が寄れるというと、横浜、大阪、九州、鹿児島、神戸、沖縄にも来てるんですよ。私が一番いいなと思ったのは小樽です。小樽の街はとても素敵なので、外国の方が行かれると喜ぶと思いますね。横浜などは都会なので、外国の方、日本海側の金沢とか境、あちらの方は喜ばれるんじゃないかと思います。

この夏は特に、外国船がたくさん日本に来ますし、オリンピックにかけて、どんどん客船がやってくると思いますよ。小さな港も含め、ぜひ行ってほしいですね。

今月ご乗船いただいているのは、ノンフィクション作家・エッセイストの森まゆみさんです。
森さんは、1984年〜2009年まで下町ブームのきっかけとなった地域雑誌 「谷中・根津・千駄木」の編集者としても大活躍されました。

今月は街の魅力を探し出す達人、森まゆみさんにお話をうかがっています。
本日は、中南米・グアテマラ共和国のお話をうかがいました。


ー 「お互い様」と「もったいない」で生きてきましたね ー



干場「今日はグアテマラのお話をうかがっていきたいと思います。何故、グアテマラに行こうと思ったんですか?」

「あちこち行っていたら、だいたいの所に行っちゃったもんだから、今度は死ぬまでに行ってない所に行ってみようと思ったんです。それが中南米でした。まず、メキシコに行ったのね。メキシコもすごく面白いですよね、あの国はいろんな人が亡命するところなんですよ。ゲバラやカストロもメキシコにいたときもあるから、その人達が集まっていた、カフェ・ハバナという所があるんですよ」

干場「有名なカフェですよね。メキシコから入って、そのあとグアテマラ行かれたんですか?」

「グアテマラは内戦で20万人くらいの方が亡くなられた国なので、グアテマラシティも治安は良くないんですよ。泊めてもらった家は城壁みたいのものに囲まれていて、門番がいました。そこからティカール遺跡という、マヤ文明の遺跡を見たり。田舎の方へ行って、内戦で夫を殺された女性達は最初は悲しむだけだったけど、立ち上がって、自分たちで自立した生活をしていく。そういう現場を見てきました」

干場「いろいろな経験をされていますね」

「彼女達は、自分たちが被害者なのに貧しい子供達の教育プログラムとか、学校に行けない子がすごく多いんですよ。土曜日だけ学校を開いて教えてるんです。やっぱり、教育はどこの発展途上国でも大事なんですよ。奥地に行っても、『何になりたい?』と聞くと、『先生になりたい』とか、『医者になりたい、人を助けたい』と、子供達は言うんですよ。そうなってもらうためには、誰かがお金を集めて応援しないといけないんですよね」

干場「お話を伺っていて、何故そういう風に、支援や寄付をされる気持ちになっていったんですか?」

「私は東京の下町生まれ、長屋育ちですから(笑)。小さい時から「困ったときはお互い様」という言葉がありました。近所の人とご飯のおかずをやり取りしていましたし、困っていると近所の人が助けてくれたんです。逆に、うちの親達も近所の子を助けていました。「お互い様」と「もったいない」で生きてきましたね」

干場「素晴らしいですね」

「だけど、具体的にどこから行動していいのかが分かりにくいので、友達で詳しい人とか、実際にやっている人のところへ行って、「私も何か出来る事ありませんか?」と、行くこともあるんですよ。それこそ、NGO、NPOというものが沢山あって、チベット、ネパールに、家や学校を作ろうとかね。自分につまらないものを買うんだったら、そっちに回したいなというのはありますね。そういう方が、自分の人生が豊かになると思うんですよ」

「My First Cruise=初めてのクルーズ」

保木「クルーズというと、お年寄りの旅とか、豪華で高いというイメージがあると思いますけど、ぜひ、20代、30代の方にも楽しんでいただきたいと思うんですよ。
この夏には、プリンセスクルーズという船。これは日本から出て、行く所は韓国などの近場なんですよ。6泊〜7泊で回って、船の中を楽しんでいただくためには、すごくいいんじゃないかと思います。

オープンエアの大浴場とか、一番上のデッキには、「ムービーズ・アンダー・ザ・スターズ」といって、プールサイドに大きなスクリーンがあって、そこで映画を観るんです。夜空と映画みたいなね。

ショッピングも出来るし、エンターテイメントのショーもやってるので、まず船を楽しむことが出来ます。ご案内出来るのは、神戸、横浜から発着しているので、こういうのに行かれたら、楽しんでいただけると思います」

今月ご乗船いただくのは、作家・エッセイストの森まゆみさんです。
森さんは、1984年〜2009年まで下町ブームのきっかけとなった地域雑誌 「谷中・根津・千駄木」の編集者としても大活躍されました。

今月は街の魅力を探し出す達人、森まゆみさんにお話をうかがっていきたいと思います。
第一回目の旅先は、トルコ・イスタンブールです。


ー 私は旅行に行っても、名所旧跡に興味ないんですよ。特にお城とか嫌いなんですよ(笑) ー



干場「今日はトルコ、イスタンブールを旅されたお話を伺っていきたいのですが、いつ頃に行かれたんですか?」

「一昨年の秋に、急に思い立って一人で行きました。「飛んでイスタンブール」が好きなので(笑)。当時は、2020年のオリンピック開催地の東京、トルコ、マドリードと争ったという事で、何となく興味が湧いちゃって。
タクシム広場という素敵な公園がある所をショッピングモールにすると首相が言い出したので、そこで平和的なピクニックデモというのを皆が始めたんですね。私は30年間、公園の保全とか、建物の保存をやってきたので、見に行きたいと思ったんです」

干場「トルコの印象はいかがでしたか?」

「素晴らしい所ですよ。観るものがたくさんあって、ギリシャローマ文明があって、その上にビザンツ文化がのっていて、その後にイスラム文化のムスクとかもあるので。10日間一人でいたけど、全然飽きなかった。モスクもあるし、教会もある。人々がものすごく親切で、日本が好きなんですよね」

干場「親日家で優しい方が多い気がしますね。僕は去年行って、カルチャーショックを受けました。ワールドバザールは見る所がいっぱいあって、みんな商売人に見えました。アメ横の大きい版みたいな感じで(笑)」

「私なんかは、靴下を買ったらおじちゃんが出て来て『お茶を飲んでけ』と言われて、するとビスケットも出してくれて。あと、銭湯があるんですよね」

干場「それは普通に入っていくんですか?」

「そうそう(笑)。テレビを観てるおばちゃんが出て来て、垢擦りとか、身体、髪の毛を洗ってくれて、マッサージもしてくれるの。もう最高でしたね」

干場「イスタンブールはトルコで一番の大都会、東京より大きいくらいですよね」

「坂も多くて、坂からボスポラス海峡が見えるんですよ。ボスポラス海峡のクルーズも行ったんですけど、船に乗っていると、反対に丘にへばりついた家が見えるんですよ。ということは、あの家は海を観て暮らしているんだな〜と思って。私は旅行に行っても、名所旧跡に興味ないんですよ。特にお城とか嫌いなんですよ(笑)」

干場「何故ですか?」

「権力に興味がないから(笑)。普通の人がどう暮らしているかを見たいんですよね。だから、市場に行きますね。みんなが朝ごはんを食べてる所とか、夜はライブ聴きにいったり。アナトリア地方とかには、そういう民謡酒場みたいなのがあるんですよ。哀愁漂う歌とか、それを聴いて、みんなが楽しそうに踊ってるんですよ」



「夏におすすめのクルーズ」

保木「私が、今一番乗りたいクルーズは、この春に就航したバイキングスタークルーズです。ノルウェーの船なんですけど、優雅な船で、お姫様が誕生するように国全体が就航式に花火を上げたりして大喜びしたんです。白い船体でエレガント、900人ちょっと乗れる船ですね。

この夏のおすすめは北欧ですね。北欧の夏は白夜じゃないですか。滅多に行けない所だし、クルーズならではの景色もある。ストックホルムからバルト三国を回って、コペンハーゲン…、あの辺りを回っていくんです。

ストックホルムの港から出向する、港の景色が好きなんですよ。小さな苔みたいな島が、2万個くらいあるんですよ。そこの中を静かに抜けていく、それがすごく素敵ですね。夏ならではのクルーズ、おすすめのエリアですね」