今月ご乗船いただいているのは、漫画家の江川達也さんです。

第4回目の旅先は、「ロシア・サンクトペテルブルク」についてお話を伺いました。


ー 土地に歴史ありって言うんですかね、その歴史は地形が作るっていう ー



null
干場「サンクトペテルブルクは、どうして行かれたんですか?」

江川「『日露戦争物語』っていう漫画を描くにあたって取材旅行に行きまして。ちょうど、ソ連がロシアに変わったあたりで、モスクワに行ったら看板も少なくて社会主義色が残っていたんだけど」

干場「もの暗い感じなんですか?」

江川「もの暗さがいいんですけど、悲しみなんだけど、アメリカと似てる国だと感じました。国土がでかくて大雑把な感じが」

干場「大雑把なんですね」

江川「ヨーロッパのフランスとかドイツの方が繊細なんだけど、ロシアくらいまでいくと、宮殿も端の方が雑に作られてる感じがあって(笑)。
描くにあたって、ロシアの歴史とか調べるわけですよ。ロシアは近代化が遅れるわけね、イギリス、フランスとかが早いわけですよ。そのあと、ドイツとかイタリア、小さい国が合体しながら追いかけるんだけど、そのあとにロシアが追いかける感じ。
それが19世紀の戦争をでかいものにしていくんだけど」

null
干場「はい」

江川「その時にロシアの王様がいて、イタリアか何かに、自分の素性を隠して船大工として修行に入って西洋の文化とか知識とか、造船技術とかを、たたき上げで修行して持って帰るんですよ」

干場「そうなんですね!」

江川「それからロシアの近代化が始まるっていう。だから、みんなパクリなんですけど、それでもパクリの部分の情熱みたいなものを感じる国だなっていうか」

干場「なるほど」

江川「幕末の佐久間象山が、日本の近代化に対して、ロシアのように西洋をパクって近代化していこうみたいな感じで、ロシアを手本にしていた部分もあるんですけどね。そこらへんと繋がることを見ながら、軍港の造船所を見たりとか、要塞見たりして、歴史と繋げていかないと旅行は楽しくないですね」

干場「旅とは江川さんの人生においてどんなインスピレーションを与えてくれるものでしょうか?」

江川「歴史の深さですね。土地に歴史ありって言うんですかね、その歴史は地形が作るっていう。地形が人間の文化を作る、それを味わいに行くのが旅なんじゃないですか」

干場「今日、旅の仕方が変わりそうでした」

江川「本当に楽しいですよ、前もって調べて旅をして、旅した後から調べて。
日本にある料理屋さんに行って、”この味はこれなんだ〜”って、また感じるみたいなね。そうすると、東京にいたら一番楽しいんですよ、世界各国のものはあるし、東京の江戸の地形とか歴史も深いものがあって、すごい楽しいので」

null

「フェリーとクルーズの違い」

保木「よく『フェリーとクルーズの違いって何ですか?』というご質問を頂くんですけど。
フェリーって移動の手段なんですね。貨物の輸送とか、ペットを乗せられるとか、点と点を結ぶ船の移動手段。
クルーズというのは、貨物は運びませんし、基本的にペットを乗せる船はごくごく少ないんですけど、季節のいいところを周遊するのがクルーズですね。
私自身も、フェリーの移動っていうのがあまり経験ないんですよ。

新しい船が就航したということで、新潟から小樽まで、1泊2日フェリーで泊まってきたんですけど。
『らべんだあ』という、3月に就航した新しい船なんですけども、私の中のフェリーのイメージが変わりました。
吹き抜けになっていて、ちょっとしたエンターテインメントあり、客室も和室あり、ツインのベッドルームあり、ペットと泊まれるお部屋も用意されているんですよ。ドッグランもあるので、ペットを連れてご旅行可能なんです。

レストランもちゃんとしてるし、クルーズと違うので、お食事は料金に含まれていないんですけども。
だからこそ、ご当地のお弁当を持って乗ることも、地酒を船の上で楽しむことも自由なわけですし。
お車の中に荷物を全部積んでいけば、お部屋ごと移動する、プラス車も移動するので便利かなと思います」

今月ご乗船いただいているのは、漫画家の江川達也さんです。

第3回目の旅先は、「イタリア・フィレンツェ」についてお話を伺いました。


ー 今までにないものを作れるっていう仕事は、すっごく楽しいですよ ー



null
干場「イタリアのフィレンツェ、これはいつ頃行かれたんですか?」

江川「『東京大学物語』とか描いてた頃かな」

干場「また、何でだったんですか?」

江川「集英社でも、まあまあヒットを飛ばした俺なので(笑)。旅行でも行かせてくれるぞみたいなことになって」

干場「自分のクリエイティブを、まっさらな状態から頭の中を描けるわけじゃないですか?」

江川「今までにないものを作れるっていう仕事は、すっごく楽しいですよ」

干場「毎回、最初はテーマ性みたいなものからくるんですか?」

江川「コンセプトっていうか、”これで何を伝えたいか?”みたいなところから、自分の中で伝えたいものがイメージとしてあって。
それを”漫画っていう形でどう表現したら”みたいな感じで考えて描いていくっていう」

干場「そうなんですね」

江川「その頃は吸血鬼の話を書いてて、長い歴史を生きてきた人はどう世界が見えるんだろう、みたいなね。
そうすると、イタリアとかローマ帝国は歴史があるので。フィレンツェ行った時も、ベニスとか、ローマとかね、編集者がみんな手配をして」

干場「それもお2人で行かれたんですか?」

null
江川「おっさん2人の旅行だったんですけどね(笑)。イタリアに蝋で作った人体の博物館があるんですよ。
昔のフィレンツェだと、人体を解剖してたりしたけど保存はできなかったじゃないですか?」

干場「それはそうですよね」

江川「それを集めてある博物館があって。自分も骨格模型とか35万くらいで買って、家に持ってるんですよ。
骨格が理解できてないと、リアルな絵って書けないんですよ」

干場「なるほど」

江川「そういう中で、そういうところに行って蝋人形を見て、昔の人はそういうことを一生懸命研究してて。特にレオナルド・ダ・ヴィンチの時代はそれがすごい開花した時代なので。
リアリズム方向にいくわけじゃないですか、ルネッサンスで徐々に人間が自発的に考える、そして、どう現実をリアルに見ていくかっていう時代に…それの名残がフィレンツェに残っているわけですよ」

干場「ちょっと行ってみたくなりました」

江川「そういう流れでフィレンツェを見ると、やっぱりグッとくるわけですよ」

null

「アマゾンクルーズはあるのでしょか?」

保木「ありますね、日本で有名なのは、アクア・エクスペディションズ。
有名で綺麗な船なんですけど。
3年前くらいに新しくできた、アナコンダという船もあるんですよ。すごい名前なんですけど、小さいブティック船ですよね。
船はいろんな選択肢があるんですよ。

例えば、アマゾン川の奥地ですね、このあたりではピンクのイルカを見るチャンスがあったり、バードウォッチングとか、日本では見られない動物、植物をお楽しみいただけると思います。寝る時とか、居心地のいい空間でアマゾンの秘境を楽しむという。
検索していただいたらすぐ出てくると思うんですけど、手配旅行会社の株式会社『ラティーノ』というところで扱っているので。こういう秘境は、専門的に扱ってらっしゃるところとお話される方がいいかもしれませんね」

今月ご乗船いただいているのは、漫画家の江川達也さんです。

第2回目の旅先は、「タヒチ・ボラボラ島」についてお話を伺いました。


ー それは漫画に生かしましたけどね(笑) ー



null
干場「タヒチ、ボラボラ島には、いつ頃行かれたんですか?」

江川「漫画でデビュー作が当たって、『BE FREE!』っていう漫画だったんですけど。11巻目が南の島編なんですよ、『取材のために南の島に行きたい』って言ったら、モーニングの部数を伸ばした漫画なのですぐにOKが出たんですよ(笑)」

干場「最高ですね」

江川「カップルばっかりで、こっちは男2人で”カップルで来たかったな”と思いましたね。
でも、真面目な取材なので(笑)」

干場「どのくらい行ってたんですか?」

江川「1週間くらいかな。僕、小学校から水泳部だったんですよ。だから泳ぎが得意で。
ボラボラ島は水上コテージっていうのがあって、10メートルくらい底が透明で、砂が見えるくらい透き通ったところで。
コテージが一部屋ずつ付いてて、コテージから階段を下りていくとだんだん海に入っていくみたいな」

null
干場「それ、めちゃくちゃ気持ちいいじゃないですか!」

江川「めちゃくちゃ気持ちよくて、ずーっとシュノーケリングしてたんですよ。
でかいナポレオンフィッシュとか、いろんな魚が泳いでて。みんなは朝と夕方しか出てこないんですよ、一日中泳いで上がったら日焼けがすごくて。
火傷状態になってて、ずっと潜ってて紫外線だけ浴びちゃったんですよ」

干場「海の中にいて焼けちゃうんですか!?」

江川「そう!海の中に延々潜ってて焼けちゃったんですよ。命の危険までいっちゃって、皮膚が死んでるから熱が逃げないんですよ。
だから、どんどん体の熱が上がっていくんですよ。
夜シャワーで冷却させては寝て、体温が上がってきたら、冷却して寝て、っていうのを繰り返して」

干場「そんなになっちゃうんですか!」

江川「でも、それは漫画に生かしましたけどね(笑)」


null

「クルーズスタイル2017レポート」

保木「日本最大級の船旅の祭典ということで、東京都の『第69回 東京みなと祭』と一緒に行われたんですけど。
クルーズスタイルの会場には、約12000名のお客様がいらっしゃって、すごい人でしたね。
調べるところがないということでご家族連れが多かったですね。

上田寿美子さんというクルーズライターの方、彼女の講演はわかりやすくてすごく良かったですよ。
イラストレーターのくぼこまきさんという方の講演会もあったんですけど、彼女は実際に小さなお子様を連れて、クルーズに乗ってらっしゃるので。
皆さん、メモをとりながら熱心に聞いていました。
船旅って、これから、お年寄りの旅、カップルでもいいですし…プレミアムフライデーなど、いろいろな取り組みもされていますので。
旅の選択肢の中で、今までなかったクルーズが、ちょっと入ってきたかなという実感はありましたね」

今月ご乗船いただくのは、漫画家の江川達也さんです。

第1回目の旅先は、「アメリカ・シアトル」についてお話を伺いました。


ー ファミリーに入って一緒に生活するというのが良かったので、今までの思い出の中では一番ですね ー



null
干場「アメリカのシアトルは初めての海外だったんですか?」

江川「初めてですね、ちょうど1980年ですよ。最高にいいときのアメリカで」

干場「なんで行こうと思ったんですか?」

江川「なんとなく刺激を求めてというんですかね(笑)。パックでホームステイ先も探してくれて」

干場「どれくらいの期間ですか?」

江川「1ヶ月弱くらい、英語はちょっと喋れるようになったくらいかな(笑)。
俺、ヒアリングがダメなんですよ。聴くのがダメで、喋るのはグイグイいけるんですけど」

干場「それでいいんじゃないですか?」

江川「よく考えたら日本語もヒアリングがダメで、あんまり人の話を聞かないっていうのが分かったので、そういういことかみたいな(笑)」

干場「シアトルを見てどうだったんですか?」

江川「初めて海外行ったので、行く前は緊張して、不安があったんですけど。
2日目くらいにリラックスできて、シアトルの街というより、郊外のマウントレイクシティというところに行ったんですよ」

干場「はい」

江川「シアトルって西海外の一番北、カナダの国境あたりなんですよ。夏に行ったんですけど、日本で言うと北海道みたいな感じの、土地も開けてて。映画で観たアメリカの住宅地みたいな感じで、すごく爽やかなイメージで、緑あふれるのんびりした場所です」

null
干場「そのとき漫画は描いているんでしたっけ?」

江川「漫画は小学校5年くらいから描いていて、その頃は投稿だけしてたんですけど。
アメリカ行った後にも、影響を受けて漫画家描いてたりしてたんですけどね。すごくいいホームステイでしたね、海外で一番良かったのがそこですね」

干場「19歳で行かれて、一番良かった点はどこですか?」

江川「アメリカの家庭の温かさっていうのを感じたのが一番良かったですね。俺のイメージのアメリカのファミリーよりも、もっとあったかい感じのファミリーだったので」

干場「良くしていただいたんですか?」

江川「すごい良くしてもらって、しかも、自分あまり英語が喋れなくて(笑)」

干場「それ、大丈夫なんですか?」

江川「全然大丈夫で。最初、ホストファミリーの前で自己紹介するっていうプログラムを聞いて焦ってたんですけど。
瞬間にスピーチを思いついて、それがすごくウケちゃったんですよ(笑)」

干場「アメリカ人を笑わせられるって、すごいですね」

江川「そこから、”英語ちょろいぜ”って思い始めて。まあまあ喋ってたら、けっこう喋ってウケてたので(笑)。
優しかったのかもしれないですけどね」

干場「もともと、そういう人間力を持っているんですよ」

江川「漫画家でね、ギャグも描いてたわけだから、そういうウィットとかは得意だったんでしょうね。
細かいことよりも、気持ちで伝えれば伝わるんだなと思いましたね。”もっと自由にものを考えていいんだよな”っていうことを学んだのが、そこですね。
そこには温かい家庭があって、秩序ができていて、というのをすごい感じたので。
普通に旅するよりも、ファミリーに入って一緒に生活するっていうのが良かったので、今までの思い出の中では一番ですね」

null

「クルーズの限定アイテム」

保木クルーズの限定アイテムがもらえたりっていうのは、ゲームに参加したりとか、お部屋にトートバッグが置いてあったり、持ち帰り自由なものはあるんですけど。
限定グッズの販売も、船の中のショップに行くといろいろ置いてありますよね。Tシャツ、ウィンドブレーカー、メモパッドやペン、船によって違うんですけど。船の中でしか買えないということで、ロゴグッズって人気なんですよ。クルーズに行った気分になりますので、ロゴグッズをお土産にされるのもいいと思います。
私、ロサンゼルスで下船したことがあるんですけど、そのときは船会社のロゴが入った可愛い傘を持って帰ってきましたね。
カリフォルニアってあまり雨が降らないので、うちは傘がないんですよ。ロゴグッズって、船会社のそれぞれのデザインがあって面白いんですよ」