Dream Heart(ドリームハート)

土曜22:00-22:30 TOKYO FM/全国38局でON AIR 各局放送時間

REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.194 羽根田卓也さん

2016年12月18日

今夜は、先週に引き続き、リオデジャネイロオリンピックで銅メダルを獲得した、
カヌー選手の羽根田卓也さんをお迎えしました。

羽根田さんは高校卒業後、カヌーの強豪国スロバキアに単身渡り
カヌー選手として活動されていらっしゃいます。

今年、ブラジルで行われましたリオデジャネイロオリンピックで、
スラローム男子カナディアンシングルで、日本初、そしてアジアとしても初の、銅メダルに輝きました。
  
今日は、羽根田さんとカヌーとの出会い、カヌーを始めたきっかけや
スロバキアでの経験、今後の夢などを伺いました。






──カヌーとの出会い


茂木:カヌーとの出会いは9歳ということですが、お父様が競技をされていたんですよね?

羽根田:もともと父が、カヌースラロームのカヤックの選手でした。

茂木:お父様は、息子にもやらせたいという思いがあったんですかね?

羽根田:あったんだと思いますね。たまに川に連れて行ってもらったりとかしていましたから。

茂木:川でどういう事をしていたんですか?

羽根田:カヌーに乗らせてもらったり、川遊びをしたりですね。

茂木:こどもの頃からカヌーには親しんでいたんですね。

羽根田:初めて乗ったのは自分が覚えてないくらいの時ですね。生まれた時から、カヌーがそばにあったんじゃないかなと思います。

茂木:スラローム・カナディアンシングルを選んだのは、自分に向いてたからですか?面白かったですか?

羽根田:兄と始めたんですけど、兄はカヤックの方に取り組んでいて。僕もカヤックで始めたんですけど、このままいくと兄弟で争うことになるので、僕が別の種目のカナディアンの方にしました。

茂木:そういう理由だったんですか!?

羽根田:自分としても、カナディアンシングルの方が手足が長い方が有利という特性があるので、自分に合っていて選んで良かったと思っています。

茂木:そして、カヌー部が強豪の愛知県の杜若高校に進学されたわけですけど。
高校3年で日本選手権制覇って早いんじゃないですか?

羽根田:きっと早いですね(笑)。

茂木:自分は、カヌーでトップにいけると気付いたのはいつですか?

羽根田:高校に入ってからですね。中学校3年生の時に、ポーランドで行われたジュニアの世界大会に出て意識が変わって、世界のトップレベルに触れて世界を目指すようになりましたね。

茂木:そして、スロバキアに渡られるわけですよね。
スロバキアが獲得したメダルの中でカヌー競技がかなりの部分を占めるようですけど、国としてもカヌーが国技みたいな扱いになっているんですか?

羽根田:カヌーの代表選手になれば、まず生活には困らないですね。

茂木:言語がチェコ語に近い、スロバキア語という独自の言語ということで、あっと言う間に覚えたと伺いました。

羽根田:1年、2年で喋っていました。周りに日本人がいなくて、スロバキア人ばっかりだったので。
覚えようとすれば、誰でもすぐ覚えることができますよ(笑)。

茂木:行く前に不安はなかったんですか?

羽根田:まさか自分がスロバキア語を喋るようになるとは考えもしなかったですけど、やはり行ってから自然に覚えますね。

茂木:どうやって覚えたんですか?

羽根田:最初はメモ帳を持ち歩いて単語を少しずつ覚えていって、それが頭に入ったら、あとはどれだけコミュニケーションとって話すかですね。
あとは、スロバキア人同士の会話をよく聞くことです。

茂木:じゃあ、スロバキアでも有名になっちゃったんじゃないですか?

羽根田:メダルをとった次の日の新聞の一面にはなっていたみたいですね。

茂木:すごい!スロバキアの人も嬉しかったんですね。

羽根田:なかなか珍しいタイプだと思います。

茂木:いま、他にいるんですか?

羽根田:いないですね。

茂木:今だにスロバキアにカヌー留学しているのは1人だけ!?

羽根田:そうですね。

茂木:なんで、その時決断できたんですか?

羽根田:高校の時に、このままやっていても自分の目標とするレベルに到達できないと痛感したので、本場のヨーロッパに行くしか道はないと思って。

茂木:お父さんはその時に何て仰ったんですか?

羽根田:高校3年生最後のジュニア世界大会のときに、これじゃダメだとすごく思ったんです。
その直後に、ヨーロッパから父に手紙を書いて、「ヨーロッパに行かせてくれ」と…日本に帰って父と話して、「行って来い」と言ってくれましたね。





──4年後のオリンピックに向けて


茂木:選手として一番リスペクトしている、目標の選手はいますか?

羽根田:スロバキア人で、ミハル・マルティカンという選手なんですけど。
僕より一世代上で、アトランタオリンピックで金をとって、そこから金を何個もとっている伝説的な選手で、彼に憧れてスロバキアに行くことを決めました。

茂木:今回のリオでは?

羽根田:国内選考で落ちてしまったんです。

茂木:マルティカンさんは、どういう特徴があるんですか?

羽根田:誰よりも練習をする、ミスターストイックのような…彼にインスパイアされている部分はありますね。
時間が合えば一緒に練習する機会は多いですね。

茂木:ストイックに練習すること…どんなところがすごいですか?

羽根田:目標に対する貪欲さ、ハングリー精神、一つの隙もない感じですね。

茂木:国の英雄ですよね。マルティカンさんみたいな方が身近にいて練習できるなんて幸せなことですね。

羽根田:幸せですね。そのためにスロバキアに行ったというのもあるので。
最初は実力がない中で相手にされなかった時もあるんですけど、徐々に認められていって。
今ではトレーニングパートナーとして認めていただいてるのかなと思います。

茂木:マルティカンさんも、まだ引退する気はないんですよね?

羽根田:4年後の東京を目指していると思います。

茂木:カヌーのスラロームのピークはどこにあると言われているんですか?

羽根田:20代後半〜30代前半が多い気がします。30代後半までやっている選手はいますね。

茂木:ということは、羽根田さんはここからがピークってことですよね。

羽根田:まだまだ、レベルアップはできると思っています。

茂木:マルティカンさんでも国内選考で落ちちゃうくらい、厳しいんですね。

羽根田:実際に国内選考で勝った選手が、今回銀メダルをとりました。

茂木:それだけ、カヌーのメジャーリーグなんですね。
選手として、人生における夢って何ですか?

羽根田:4年後の東京オリンピックに向けて世界大会がたくさんあるので、一つでも多くの表彰台にのりながら、4年後は金メダルを期待される選手として、東京オリンピックを迎えられたらなと思います。

茂木:どれくらい自信がありますか?

羽根田:やるしかないっていう事だけですね(笑)。





「羽根田卓也 公式サイト」

「羽根田卓也 公式Twitter」


来週のゲストは、東京大学教授・社会学者の吉見俊哉さんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。
  • mixiでシェアする