Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.235 松岡みやびさん

2017年09月30日

先週に引き続きお迎えしたのは、ハープ奏者の松岡みやびさんです。

松岡さんは東京生まれ、学習院女子高等科、東京芸術大学をご卒業されて、
東京大学研究課程を修了されていらっしゃいます。

日本ハープコンクールアドバンス部門最年少優勝。
おなじく、日本ハープコンクール、プロフェッショナル部門最年少で最高位、および審査員特別賞受賞。
そして、USA国際ハープコンクール日本人初入賞。
ジュネーヴ国際音楽コンクールハープ部門日本人初ファイナリスト、世界のトップ3に選ばれるなど、輝かしい経歴をお持ちです。

指先にマメができず、歌うような美しい音色をつくりだせる新しいハープ奏法、「ミヤビ・メソード」を開発し、流派を創設されました。
そんな松岡さんに「ハープと癒し」の関係について、お話を伺いました。


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──クラシックにおけるヒーリングとは

茂木:松岡さんは、ハープ奏者として活躍されていらっしゃいますが、心理カウンセラーの資格をお持ちなんですよね?
資格を取得されようと思われた、きっかけを教えてください。

松岡:やっぱり、自分と母との葛藤があったりしましたね。

茂木:どういうお母様だったんでしたっけ?

松岡:20年間、学校が変わるたびに引っ越して、電車に乗る時間ももったいない、というような人でしたね。

茂木:今、新しい人生のステージで新しい切り開いていらっしゃる松岡みやびさんのことを、お母さんはどう見ているんですかね?

松岡:今は、思うように育たなかったって嘆いてますね。

茂木:え?嘆いてるの?(笑)

松岡:嘆いてます(笑)。カウンセリングとかもやって欲しくなかったし、バラエティやテレビ番組にも出て欲しくなかったし…。そもそもクラシックの王道でやっている人たちは「癒し」が嫌いなんですよ。

茂木:ええっ!?

松岡:「ヒーリング」っていうと安っぽいって思われるんです。

茂木:音楽の働きとして癒しはあるんだけど、それを安っぽいって考えちゃうってこと?

松岡:ヒーリングや癒しは、いわゆる大衆娯楽。上から目線なんですけど、芸術っていうのは技術を磨いて極めた人が大衆を啓蒙するもの。
そのためのトレーニングをしてきたのであって、なんで癒しとかヒーリングっていうところに降りていかなきゃいけないんだ、っていうことで、母じゃなくても同業者からも批判は来ますね。

茂木:でも、みやびさんもかつてはその世界に身を置いていた方だから、その世界の雰囲気も分かるじゃないですか。自分の中に二人いるわけなんだよね。

松岡:そうなんですよ。ずっとめまいの持病が10年くらいあって、それが出る時って二人の自分にぱっくり別れちゃってる時なんです。だから、親の言う通りにしていたいい子の自分と、親に逆らって新しい人生を歩き出した罪悪感がある自分。
罪悪感といい子の間でグラグラ揺れているんです。そのセラピーを自分でやっていて、クライアントさんもそう言う方は非常に多いです。
症状は人それぞれ違うんだけど、みんな幼少期の親との関わりが大人になってから悪化してくるんです。

茂木:松岡さんはそういう方を癒して、心理カウンセラーとして向き合う事ができるのも、ある意味自分自身もそういうことを経験して来たからって事でもあるんですかね。

松岡:そうなんです。カウンセラーになろうと思ってなったわけではないんだけど、自分の問題を解決していっているうちに周りの人が「私も診て」って言って来て、仕事になっちゃったんです。

茂木:アメリカなどでは、医療現場で、セラピーとしてハープは活用される事も多いそうですね。

松岡:はい。お医者さんが趣味でハープを習って、手術の時に鎮痛剤の代わりにハープを演奏してあげて痛みが和らいだりとか、ホスピスとかでは心のケアとして音楽療法を取り入れたりとか…。
アメリカはハープのミュージックセラピーが発達していますね。

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──自分の心で奏でるような音楽を

茂木:そんな松岡さんは、先日、「睡眠」をテーマにしたアルバム、
「スリーピング ハープ〜心を整えて眠るための音楽〜」を、日本コロムビアより発売されました。
やっぱりハープの音色っていうのは人の心を癒す力があるんですね。特に眠れないっていう音は多くの方が悩んでいるじゃないですか。このアルバムを聴くとよく眠れるんですか?

松岡:Instagramをやっているんですけど、「眠れる」というコメントが届きますね。でも、眠れるって断言してしまうと眠れない方に申し訳ないので、そういう目的よりも寝る前の50分間にこの音楽を聴きながら自分の心と対話する時間にして欲しいんです。
”〜しないといけない”っていう考えは人から来ているので、そればっかりになってしまうとストレスだから、”〜したい”っていうような、自分の心を感じる時間というか。
無意識に眠りに落ちるように催眠療法っていうスキルで演奏してるので聴くだけで心にアクセスできるかなと思うんです。

茂木:収録されている12曲、全部名曲中の名曲ですもんね。
本当に素晴らしいアルバムだと思うんですけど、このアルバムを元にしたコンサートもあるんですよね。

11月29日(水)
重要文化財 自由学園 明日館
「松岡みやびCD発売記念コンサート」
〜ハープ演奏&日常生活に役立つ心理学のお話し


茂木:ぜひ、みなさん行ってみて欲しいですよね!

松岡:新しい試みとして、普通の音楽会じゃなくてお客様とのお悩み相談コーナーを作っちゃおうと思っているんです。

茂木:本当に!?

松岡:本当なんです(笑)。だから、悩みのある人に来て欲しいんですよ。ハープを弾く事で頭のモヤモヤした考えが取れるから、良い状態になった時にお話できたら良いなと思って。

茂木:重要文化財の中でハープの音色を聴いて、お悩み相談まで!

松岡:緑がたくさんある、すごくリラックスできる場所なので、ラフな格好で来てくださったら良いなと思います。

茂木:松岡さんには、2週に渡って、ハープの魅力を伺ってきましたが、
この番組では、ゲストの皆様に「今後の夢」について伺っているのですが、松岡さんのこれから夢、教えていただけますか?

松岡:夢は、音楽の今のあり方を変えたいな、っていうのはあります。
プロ・アマチュア問わず、ピアノ教室でもミスタッチがあると先生から手を叩かれたりとかして音楽が嫌いになっちゃったり、人と競争するための音楽っていうものがすごく重要視されているな、と思うんです。
上手い、下手の価値判断みたいなところで自分に自信がなくなっちゃって、純粋に音楽を楽しめなくなっている。評価や競争ではなく、自分の心で奏でるような音楽を教えたいと思っています。
今、「ミヤビ・メソード」の支部教室を作りたいっていう若い人が増えているので、2・3年後には全国に「ミヤビ・メソード」の教室が出来るんじゃないかな、という夢を見ています。


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●スリーピング ハープ〜心を整えて眠るための音楽〜 / 松岡みやび


(Amazon)


松岡みやび 公式Instagram


「松岡みやび オフィシャルサイト

※11月29日(水)に行われる
「松岡みやびCD発売記念コンサート」
〜ハープ演奏&日常生活に役立つ心理学のお話し
チケット問い合わせは、松岡さんの公式サイトまで!

来週は、モーリス・ベジャール・バレエ団の、芸術監督ジル・ロマンさんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。
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