2025年09月27日
今夜ゲストにお迎えしたのは、ドイツ在住のオペラ歌手、車田和寿さんです。
車田和寿さんは、福島県のお生まれです。
国立音楽大学をご卒業後、都立高校で音楽科の教師として、4年間教壇に立たれました。
その後、ドイツに渡り、ブレーメン芸術大学声楽科を最優秀の成績でご卒業。
在学中に、オペラ歌手としてデビューを果たした後、ハンブルク州立劇場やレーゲンスブルク歌劇場などで、ソリストとして活躍。
2015年には、オリバー・コルテ作曲の世界初演となる「コペルニクス」で、主役を務められました。
現在は、「オペラ声楽アカデミー」を主宰するとともに、YouTubeチャンネルで、クラシック音楽の魅力を広く発信していらっしゃいます。

──日本人ならではの理解力
茂木:音楽とは何なんでしょうかね。
車田:それはなかなか大きなテーマですね(笑)。音楽というのを一言で言うのはやっぱり難しいんですけど、僕は、コミュニケーション。心と心、感じたことを音として相手に伝えて、それを聞き手が受け取って、その人の心の中で、その人の人生経験を通して色んな反応が起こる、という、そういうものじゃないかなと考えています。
茂木:1つの素晴らしい曲に出会うと、それだけ人生が豊かになるような気もするんですけれども。
車田:そうですね。
茂木:あと、これも僕がずっと思っていることなんですけど、やっぱり生演奏はいいですよね。生演奏の良さとは何なんでしょうかね。
車田:生演奏はいいですね。音そのものに人を揺さぶる力がある、と言うか、音そのものにパワーがあって、やっぱりそこは本当に生だけでしか味わえない部分ではあるかなと思います。
茂木:僕はもっぱら聴く側なんですけど、時々生演奏を聴いていると、これはやっている人たちが一番幸せなのかな、と思うこともあるんですけど(笑)。
車田:はい、そういう部分はあるかもしれないですね(笑)。
茂木:今は「グローバル化」と言われて、世界の中の日本、そして日本人について考える機会も多くなってきいてるんですけど。ドイツでオペラ歌手として活躍されていて、日本人がドイツ語を中心とするクラシックをやることの意味とか、それがどう受け止められるか、ということについてはいかがですか?
車田:今までの経験では、ドイツでドイツの文化や音楽をやっていると、ポジティブに受け止められることが多いです。だから「ドイツの音楽をやりに来てくれたんだ。ありがとうね」みたいな、間接的にですけど、そういった思いを持ってくれる人というのはたくさんいます。

茂木:逆に、日本人だから、車田さんだから深く読めるところとか、独自の解釈ができるようなところというものあるんでしょうか?
車田:やっぱり日本人だからできること、というのももちろんあると思います。日本人だから感じること…例えば「今のドイツ人が200年、300年前に書かれた作曲家の心を理解できるか?」と言ったら、時代が大きく変わってしまっているのでできなくなってる部分というのはあると思うんですけど、そこが、よく「日本人は空気を読む」なんてことは言われますけれども、ドイツ人は全然そういうのがない、と言われているんで…(笑)。そういったところがプラスになる可能性はあるんじゃないかな、というふうに思います。
茂木:車田さんの今回のご著書『涙がでるほど心が震える すばらしいクラシック音楽』。この本は本当に音楽愛に溢れていて、僕は車田さんご自身が「あ、感動してるんだな」ということが伝わってくるように思うんですよね。
車田:ありがとうございます。
茂木:やっぱり音楽と出会って、人生良かったですか。
車田:そうですね。あまり考えたこともないんですけど(笑)。もうそのぐらい常に一緒にあった、という感じですね。
茂木:今まで数限りないオペラ、オペレッタの舞台を経験してこられていると思うんですけど、もし1つ、「この時の舞台は良かったな」という作品があったら教えて頂けますか。

車田:はい。まだそれほどポピュラーなオペラではないんですけど、モンテヴェルディという作曲家が作曲した『オルフェオ』というオペラがあるんです。それは「世界最古の本格的なオペラ」と言われているんですけど、僕はそのオペラでオルフェオの役を演じていて。
そこでは、オルフェオはエウリディーチェという恋人と言うか結婚した相手を亡くしてしまって嘆くんですけど、本当に舞台上で一緒に悲しんだと言うか、そういう“キャラクターに同化する”というところまで一番感じたのは、その『オルフェオ』というオペラでした。
茂木:今リスナーの皆さんも聴きたくなったと思うんですけど。
考えてみますと、今回のご著書の『涙がでるほど心が震える すばらしいクラシック音楽』。これはやっぱり車田さんのように実際に舞台で演じている方だからこそ掴めた、音楽の真髄みたいなものがありそうですね。
車田:そう言って頂けると嬉しいですね。
茂木:本当に音楽の愛に溢れた素晴らしい一冊ですので、皆さん、手に取って頂けたらなと思います。
──車田和寿さんの『夢・挑戦』
茂木:車田さん、番組のテーマは『夢と挑戦』なんですが、これからの『夢・挑戦』は何でしょうか?
車田:色々考えてはいるんですけど…。漠然とした言い方になってしまうかもしれないんですけど、「できるだけいいものを残していきたい」という想いが、ここ数年でだんだん強くなっています。
だから、もちろん今回の本もその内の1つと言うことができるかもしれないですし、演奏を通しても何かいいものを残したい、という思いもありますし。その中には、「レッスンとかを通して人を育てる」なんていうものも含まれてきますし。
色んな活動をしていきたいなとは思っているんですけど、そこを軸にして、色んなことをやっていければなというふうに考えてます。


■プレゼントのお知らせ
番組でご紹介しました、車田和寿さんのご著書『涙がでるほど心が震える すばらしいクラシック音楽』に、車田さんの直筆サインを入れて、3名の方にプレゼント致します。
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、メッセージフォームより、ご応募ください。
私、茂木に聞きたい事や相談したい事など、メッセージを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●車田和寿 (@kazukurumada)さん 公式 X(旧Twitter)
●車田和寿さん 公式ブログ「音楽に寄せて」
●車田和寿さん 公式YouTube「音楽に寄せて」
●あさま社 公式サイト
●涙がでるほど心が震える すばらしいクラシック音楽 / 車田和寿 (著)
(Amazon)
↑本の中で紹介している「公式プレイリスト」は、Amazonのページからお聴き頂けます♪
車田和寿さんは、福島県のお生まれです。
国立音楽大学をご卒業後、都立高校で音楽科の教師として、4年間教壇に立たれました。
その後、ドイツに渡り、ブレーメン芸術大学声楽科を最優秀の成績でご卒業。
在学中に、オペラ歌手としてデビューを果たした後、ハンブルク州立劇場やレーゲンスブルク歌劇場などで、ソリストとして活躍。
2015年には、オリバー・コルテ作曲の世界初演となる「コペルニクス」で、主役を務められました。
現在は、「オペラ声楽アカデミー」を主宰するとともに、YouTubeチャンネルで、クラシック音楽の魅力を広く発信していらっしゃいます。

──日本人ならではの理解力
茂木:音楽とは何なんでしょうかね。
車田:それはなかなか大きなテーマですね(笑)。音楽というのを一言で言うのはやっぱり難しいんですけど、僕は、コミュニケーション。心と心、感じたことを音として相手に伝えて、それを聞き手が受け取って、その人の心の中で、その人の人生経験を通して色んな反応が起こる、という、そういうものじゃないかなと考えています。
茂木:1つの素晴らしい曲に出会うと、それだけ人生が豊かになるような気もするんですけれども。
車田:そうですね。
茂木:あと、これも僕がずっと思っていることなんですけど、やっぱり生演奏はいいですよね。生演奏の良さとは何なんでしょうかね。
車田:生演奏はいいですね。音そのものに人を揺さぶる力がある、と言うか、音そのものにパワーがあって、やっぱりそこは本当に生だけでしか味わえない部分ではあるかなと思います。
茂木:僕はもっぱら聴く側なんですけど、時々生演奏を聴いていると、これはやっている人たちが一番幸せなのかな、と思うこともあるんですけど(笑)。
車田:はい、そういう部分はあるかもしれないですね(笑)。
茂木:今は「グローバル化」と言われて、世界の中の日本、そして日本人について考える機会も多くなってきいてるんですけど。ドイツでオペラ歌手として活躍されていて、日本人がドイツ語を中心とするクラシックをやることの意味とか、それがどう受け止められるか、ということについてはいかがですか?
車田:今までの経験では、ドイツでドイツの文化や音楽をやっていると、ポジティブに受け止められることが多いです。だから「ドイツの音楽をやりに来てくれたんだ。ありがとうね」みたいな、間接的にですけど、そういった思いを持ってくれる人というのはたくさんいます。

茂木:逆に、日本人だから、車田さんだから深く読めるところとか、独自の解釈ができるようなところというものあるんでしょうか?
車田:やっぱり日本人だからできること、というのももちろんあると思います。日本人だから感じること…例えば「今のドイツ人が200年、300年前に書かれた作曲家の心を理解できるか?」と言ったら、時代が大きく変わってしまっているのでできなくなってる部分というのはあると思うんですけど、そこが、よく「日本人は空気を読む」なんてことは言われますけれども、ドイツ人は全然そういうのがない、と言われているんで…(笑)。そういったところがプラスになる可能性はあるんじゃないかな、というふうに思います。
茂木:車田さんの今回のご著書『涙がでるほど心が震える すばらしいクラシック音楽』。この本は本当に音楽愛に溢れていて、僕は車田さんご自身が「あ、感動してるんだな」ということが伝わってくるように思うんですよね。
車田:ありがとうございます。
茂木:やっぱり音楽と出会って、人生良かったですか。
車田:そうですね。あまり考えたこともないんですけど(笑)。もうそのぐらい常に一緒にあった、という感じですね。
茂木:今まで数限りないオペラ、オペレッタの舞台を経験してこられていると思うんですけど、もし1つ、「この時の舞台は良かったな」という作品があったら教えて頂けますか。

車田:はい。まだそれほどポピュラーなオペラではないんですけど、モンテヴェルディという作曲家が作曲した『オルフェオ』というオペラがあるんです。それは「世界最古の本格的なオペラ」と言われているんですけど、僕はそのオペラでオルフェオの役を演じていて。
そこでは、オルフェオはエウリディーチェという恋人と言うか結婚した相手を亡くしてしまって嘆くんですけど、本当に舞台上で一緒に悲しんだと言うか、そういう“キャラクターに同化する”というところまで一番感じたのは、その『オルフェオ』というオペラでした。
茂木:今リスナーの皆さんも聴きたくなったと思うんですけど。
考えてみますと、今回のご著書の『涙がでるほど心が震える すばらしいクラシック音楽』。これはやっぱり車田さんのように実際に舞台で演じている方だからこそ掴めた、音楽の真髄みたいなものがありそうですね。
車田:そう言って頂けると嬉しいですね。
茂木:本当に音楽の愛に溢れた素晴らしい一冊ですので、皆さん、手に取って頂けたらなと思います。
──車田和寿さんの『夢・挑戦』
茂木:車田さん、番組のテーマは『夢と挑戦』なんですが、これからの『夢・挑戦』は何でしょうか?
車田:色々考えてはいるんですけど…。漠然とした言い方になってしまうかもしれないんですけど、「できるだけいいものを残していきたい」という想いが、ここ数年でだんだん強くなっています。
だから、もちろん今回の本もその内の1つと言うことができるかもしれないですし、演奏を通しても何かいいものを残したい、という思いもありますし。その中には、「レッスンとかを通して人を育てる」なんていうものも含まれてきますし。
色んな活動をしていきたいなとは思っているんですけど、そこを軸にして、色んなことをやっていければなというふうに考えてます。


■プレゼントのお知らせ
番組でご紹介しました、車田和寿さんのご著書『涙がでるほど心が震える すばらしいクラシック音楽』に、車田さんの直筆サインを入れて、3名の方にプレゼント致します。
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、メッセージフォームより、ご応募ください。
私、茂木に聞きたい事や相談したい事など、メッセージを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●車田和寿 (@kazukurumada)さん 公式 X(旧Twitter)
●車田和寿さん 公式ブログ「音楽に寄せて」
●車田和寿さん 公式YouTube「音楽に寄せて」
●あさま社 公式サイト
●涙がでるほど心が震える すばらしいクラシック音楽 / 車田和寿 (著)
(Amazon)↑本の中で紹介している「公式プレイリスト」は、Amazonのページからお聴き頂けます♪











