プロジェクト概要

太古の昔より、森は動物や植物などたくさんの命を育み、田畑や海、川にたくさんのミネラルをもたらし、地域と暮らしを守ってきました。 東日本震災では津波でコンクリート堤防や松林がことごとく破壊される中、その森や、昔からその地方に根差す、深く地面深くに根を張った潜在自然植生の木々たちは、津波の勢いを和らげました。 関東大震災や阪神大震災では、大火により建物が燃える被害を食い止め、防災林として大きな役割を果たしました。 この「鎮守の森」をモデルとした森をできるだけ多くつくることは、災害の多いこの国に生きていく私たちが、後世に伝え残さなくてはならない貴重な知恵であり、自然と共生していく教訓でもあります。 番組「いのちの森〜voice of forest~」では、「鎮守の森のプロジェクト」が行う活動をはじめ、日本のみならず世界各地の森を守る活動を行う人や団体にスポットをあて、森の大切さについて考えていきます。


今週も引き続きアウトドアライフの楽しみをぐんと広げるアイテム、スウェーデン生まれのモーラナイフをめぐるレポートをお届けします。
今回はUPIの寒川一さんの案内で、お店の外にある小さな屋外スペースで、ナイフを使った火おこし体験をしました!

〜ということで、いまお店を出て横のスペースにやってきましたが、切り株の椅子が並んでいて、真ん中に火を起こせる場所がありますね。ここは?
先程のモーラナイフとか、ケリーケトルというお湯を沸かすヤカンであったりとか、ストーブとか、そういうものを体験できる場所です。週末を中心に、ここでワークショップもやっています。

〜なにか体験できますか?
ではせっかくなので、このブッシュクラフトのナイフを使ってどんな事ができるのかというのをお見せしますね。通常だとナタを使って薪を割りますが、それをこのブッシュクラフトナイフで代用することができます。まずナイフを割りたい場所に当てます。当てておいて、もう一つ硬めの木でこれを叩き込んでいきます。一般のナイフで同じようにやるとポキンと折れてしまいますが、ブッシュクラフトナイフは厚みがありますし、鋼材が硬いんです。

で、こういうふうに焚き火のための小割を作っていくんですね。焚き火をするときって、小割がどれだけ用意できているかということがすごく重要なポイントです。そして、今度はフェザースティックというものをつくります。

木の表面を、なるべく刃を立てずに寝かせて、薄く削ります。ある程度これを繰り返していくとワシャワシャした木のクズがたくさんできます。ここにメタルマッチを使います。メタルマッチはナイフの背を使って、この棒の表面をすりおろすんですね。


〜火花が出て、木くずに火がうつりましたね。あっというまに火が着いた!
一本の薪から、ナイフ一本とメタルマッチで、木を解体して、薄く削ってあげて火を起こすことができるんです。もしくはこういった木の皮を使うこともできます。

シラカバの木の皮には油分が多く含まれているんです。これもナイフの背を使って、シラカバの木の皮を繊維状にこそぎ落としていくんです。これでも火がつきます。それではやってみましょう。


〜まずはフェザースティックという、木のワシャワシャをつくるんですね。

なるべく刃を寝かせた状態から削っていきます。うまいですね。割り箸とかで練習してると時間を忘れますね。写経に近いくらいの感じですよ。
牛乳パックを使っても同じように火を起こせます。牛乳パックの紙の表面をめくって、シラカバの木の皮のときと同様に、ナイフの背中を使って、紙の繊維を出してやります。そうすると、ほら火がつきます。これを火種にして、立派な焚き火ができますよ。

ワークショップで、よく「ライターを使えば早いじゃないか」と言われるんですが、僕もライターがあったらライターを使います。でも、火を起こすってすごく重要なことだと思うんです。人類の重要な進化の過程のひとつに火を起こせるようになったということがありますが、その手段が一つ増えたということはすごく大きなことだと思うんですよ。マッチは雨に濡れたら発火しませんし、ライターも同様です。。でもこのメタルマッチは濡れても発火します。メタルマッチの瞬間の火花の温度は約3000度なので大丈夫なんです。
火をおこすのに重要なのは火をおこす環境を作ってやることです。たとえばマッチ一本しか無い状況で確実に火をつける方法はこれを応用すればできます。マッチ一本でいきなり木につけようとして、風がビューって吹いたら消えちゃいますよね。でも今回作ったようなフェザースティックに火をつければ、より確実に火が起こせます。ですので、今回はなにもない状態で、火をおこす準備からはじめたということなんです。




今回の火おこし体験の模様はポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、ぜひこちらもお聞きくださいね。
来週も引き続き、UPIの寒川さんにお話を伺います。

UPI OUTDOOR PRODUCTS →http://www.uneplage.net/
UPI Outdoor 鎌倉facebookページ→https://www.facebook.com/upioutdoorkamakura/

【今週の番組内でのオンエア曲】
・春の歌 / スピッツ
・Lollipop / MIKA

さてアウトドアライフの楽しみをぐんと広げるアイテム、スウェーデン生まれのモーラナイフをめぐるレポート、二週目です。
このモーラナイフという道具は、ただのナイフではないんですね。本当に、スウェーデンをはじめ北欧の人々が生きていくうえで欠かせないもので、ずっと昔から、もちろん今も変わらず、彼らの生活とともにあるんです。

引き続き、UPIの寒川一さんに伺いました。

スウェーデンはこういうダーナラホースっていう馬が魔除けというか、日本でいうところの招き猫みたいなものですかね、各家庭にかならずあるんですけど、これも売られているものはみんなモーラナイフで作られています。僕も工場を見に行きましたが、モーラナイフを持った職人さんが何人も、ずーっと一日座っていて、つくっています。やっぱり本当、木工の街なんですよね。

そして、サーミ人という先住民の人たちの、ナイフの技術であったり、知恵みたいなものがいまだに継承されているっていう、そんなところのモーラナイフを、僕らが日本でうまく伝えるための発信元がここだというふうに考えています。
スウェーデンは日本とほぼ同じ森林保有率、70〜80%くらいが森なんですよね。本来、僕らも数十年前まではそういう暮らしをしていたはずです。たとえば、ご飯を作るのにかまどがあったりとか、お風呂を沸かすのも薪。日本にも木工の生活用品ってたくさんありますよね。彼らもまったくその感覚は同じで、僕ら以上に森に向き合って生きている。森から何かを得て、森のなかで何かをやってるっていう、そういう暮らしぶりをされていますね。
一般のご家庭にも何回か行ったんですけど、本当に皆さん、森のなかに住まわれていますし、あと湖がたくさんあります。湖からは本当に飲めるお水がそのままいただけるような湖と、森もどちらかというと、白樺を中心とした木なんですよね。だからすごく町並みが美しい。やっぱりそこにナイフっていうものが無いと、森と人を繋ぐものが無いっていうことになっちゃいますよね。だから、ナイフは必需品ですよね。
スウェーデンは森の教育っていうのがすごく有名なんですよね。子供の頃から、”野外教育”っていうのが常識になっていて、屋内の机の上でも学ぶんですけど、それと同じくらい屋外で、雨の日でも、雨の森はどんなだろうとか、天候にかかわらず必ず森のなかに行く。そうすることで人が、自然の中での位置づけが、本能でわかるっていう、たぶんそういう教育方針なんですよね。

そして、スウェーデンの人々は”持続”っていうことを常に考えている人たちなので、自分たちが消費して終わりではなくて、次の世代にその環境を続けていくために今何するべきかっていうことを考えます。資源を使うって循環の一つですよね。森を使わなくなってしまったら循環が止まってしまいますから、森が傷んでいってしまうと思うんですけど、やっぱりそうやって日常に、森からいろんなものをいただくっていうことは、ひいては森を育てているという行為にもなるということですよね。


今回訪れたUPIアウトドア鎌倉、モーラナイフはじめアウトドアのお店であると同時に、こんなお話をいつでもしてくれる「発信の場」でもあるんですね。
実際、「北欧野外文化倶楽部」という名前で、講座もひんぱんにやっていて、先日は、スウェーデンの家庭料理を実際に作る企画をしたそうなんです。
また、日本刀の研ぎ師の方を招いて、スウェーデンのモーラナイフとは何が違うのかを学ぶ企画などもやっていたり・・・
そして、さらにこんな面白い試みもはじめているんです!

モーラナイフの故郷、スウェーデン本国には、たくさんのアンバサダーと言われる人たちがいるんですね。アウトドアナイフとか、キッチンナイフとか、カービングナイフとか、いろんな種類のナイフがあるということをお話したと思いますが、それぞれにアンバサダーがいるんです。その人たちが全員森に集まり、そこにモーラナイフのファンが集って、3泊4日でキャンプをしながら、アンバサダーからテクニックとか精神とか、いろんなものを学ぶっていう、モーラナイフアドベンチャーっていうのが去年からスタートしたんです。そして、今年の7月に初めて日本でもやることになったんです。同じコンセプトで、舞台は北海道のオンネトー湖です。非常に美してくて静かな湖なんですが、2泊3日で同じようにキャンプをし、スウェーデンの本国から二人のアンバサダーを招きます。ひとりは木工作家の国民的な作家さん。もうひとりは、ブッシュクラフトのヒーローみたいな人。その二人をスウェーデン本国から招きます。そして、日本からは長野修平さんっていう、ネイチャークラフトの雑誌とかで活躍されている、アウトドアで自分の手で何かを作り出す、日本で代表的な方なんですけど、その方に来ていただきます。長野さんって北海道出身の方で、アイヌ文化にすごく詳しい方なんですね。オンネトー湖っていのは、元々アイヌの人たちが非常に大切にしていた場所なんです。その場所を選んだのも、サーミ人の伝統を受け継ぐスウェーデンのアンバサダーの人たちとアイヌ、2つの文化が出会う機会として、今回のモーラナイフアドベンチャージャパンっていうのを企画しています。

〜初心者でもいけますか?
もちろん。そんな感じのほうがいいんじゃないですかね。多分帰る頃にはもうナイフを語っちゃうくらいの人になるっていう(笑)

UPIアウトドア寒川さんのお話いかがだったでしょうか。
モーラナイフアドベンチャーについてはこちらもぜひご覧ください!
https://morakniv-adventure-japan.com/

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Capital Letters / Hailee Steinfeld x BloodPop
・Any Other Day Feat.norah Jones / Wyclef Jean
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パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

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