2017.08
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【学生コラム】文系学生たちが未来を語る。

未来授業学生委員会メンバーの東海大学 文学部 4年の中野侃です。
今回のコラムは僕が担当します!
僕なりにどうすれば楽しくコラムを読んでもらえるか考えたんですが、
自分が楽しく書けるのが一番かと思いまして今回は後輩の女の子と対談をしています。

昔から雑誌の対談記事が大好きでいつか自分も出来たらいいなと思っていました。
恐縮ながらこの学生コラムを利用させていただきます。


中野 侃(ナカノ カン)
東海大学文学部広報メディア学科4年。
未来授業学生委員会のメンバーで今回のインタビュアー。


海田 和果さん(カイタ ノドカ)
東海大学文学部広報メディア学科3年。
中野の後輩。
映画館好きで将来は映画の配給の仕事をしたいと夢見る。


10月15日に開催される大学生とのディスカッション授業・「未来授業」のテーマは
『AIは産業・社会の何を変えるのか?』。

このテーマから今回の僕たちの対談では、

「働き方」
働くのってどんな事?大事なのはお金か、それともやりがいが?

「テクノロジー」
AIって人間を助けるの?テクノロジーによって姿を消すものって?


こんな二つのテーマについて海田が好きな「映画」をキーワードに語り合いました。

まだ将来のこともわからない大学生二人は何を語るのか。





「文系学生たちが未来を語る」

中野
海田が映画好きになったきっかけってなんだったの?

海田
そうですね。映画は元々小学四年生の時に『リロ・アンド・スティッチ』の試写会に行くぐらい昔から好きだったんですけど、本当にのめり込むぐらい好きになったきっかけの作品はオードリーヘップバーンの『ローマの休日』ですね。

中野
おぉ超名作。おれは一回しか観たことないな。

海田
私が『ローマの休日』を観ようと思ったきっかけが『映画編』っていう金城一紀さんの小説なんです。その小説の中でローマの休日がキーの作品になってて、扉絵もオードリーヘップバーンの絵だっんですけどその小説がすごいよくって…

中野
小説からだったんだ。『ローマの休日』のどんなところに魅かれたの?

海田
オードリーヘップバーンに恋しちゃったんですよ。本当に恋に落ちるってこの感覚かって思って。美しすぎて血の気が引くみたいな

中野
オードリーヘップバーンすごいな。

海田
あとはやっぱりラストのシーンですね。

中野
スピーチのシーンだっけ?

海田
そうです。結構色んな映画とかドラマで「愛してる」「私もよ」って直接愛を確かめ合うみたいなのあるじゃないですか。『ローマの休日』はそうじゃなくてオードリーヘップバーンとグレゴリーペックが目線だけで会話するんですよ。だからあのシーンがいいな…って

中野
なるほど。そこから映画を好きになったと。

海田
はい。人生ベスト10の作品を聞かれたら迷いますけどベスト1は『ローマの休日』って即答できます。





「好きな映画を仕事にするのって?」

中野
それだけ映画好きだとやっぱり将来は映画に関わる仕事とかしたいの?

海田
そうですね。映画の配給の仕事がしたいなと思ってます。

中野
それも何かきっかけとかあったの?

海田
やっぱり映画が好きだからですね。
あと働くなら絶対自分の好きなことを仕事にしたいって思ってるんですよ。お金ももちろん大事だと思いますけどそれ以上に自分のやりたいことをしたいって気持ちの方が強いですね。
今、映画館でバイトしててそこの時給が神奈川県の最低賃金なんですけど、それでも好きだって気持ちがあるから楽しくバイトできてます。

中野
お金よりもやりがいなんだ。

海田
やりがいを取っちゃいますね。
父親に「お前、金にはならないけどいい仕事しそうだな」って言われたことあって。

中野
え?

海田
普通に考えたら悪口なんですけど、なんかそれ言われた時すごい嬉しくって。お金にならなくても誰かに喜ばれる仕事ができたらいいなって思ったんです。

中野
お金かやりがいかって難しいし答えのない議論だけど海田のお父さんが言うような生き方もかっこいいね。





「映画館はテクロノジーに勝てる?」

中野
映画でいうテクノロジーって最近では3D映画とか4D映画とか出てきてるけどあれどう思う?おれは結構苦手なんだよね。

海田
分かります。私も映画館行ったら2D観たいのに最近だと3Dばっかりなんですよ。仕方なく3D観るときありますね。本当に3Dは仕方なくって感じです。

中野
おれの好きな映画がチャップリンの『街の灯』って映画なんだけど、あれって白黒だし無声映画なのに作品として完成されてると思うんだよね。そう考えると表現の良さって別にテクノロジーによって補完されてない気がする。

海田
でも今って3D前提で作られてる映画も多いじゃないですか。『ファンタスティックビースト』を観に行ったんですけど宝石が飛び散るシーンがあってそれは明らかに3D意識した作りでしたね。そういうの見るとちょっと冷めちゃいます。

中野
やっぱり映画の魅力はストーリーなのかな。3D、4Dの作品が増えたらそれは映画としては衰退なのかな。

海田
映画ってすごくハードルの高い産業だと思うんですよ。大人だったらチケット代は1800円で時間的拘束も2時間ぐらいあるじゃないですか。そんな中で3Dでさらに値段が上がるとハードルはもっと高くなると思うんですよね。

中野
でも3Dだから映画を観るって人もいる気がする。子供とかアクション好きな人には実際人気だし。

海田
そういう人もいますね。アトラクション感覚で映画を観たい人はやっぱり3D、4Dなんでしょうね。
でもこんな風に言ってますけど私4Dで『シンゴジラ』観たんですよ。

中野
観たんだ。どうだった?

海田
楽しかったんですよ…
石原さとみさんが出てくるシーンがあるんですけどそこで香水の匂いがしたりして。
今は本来の映画の楽しみ方と新しい映画の楽しみ方の過渡期なのかなって思いましたね。



中野
VRとかはどう?おれあれが出てきたとき衝撃だったな。あれで映画とか観られるようになったらもう映画館とか行かなくなりそうじゃない?

海田
私は映画って誰かと一緒に観るのが好きなんですよね。一緒に行った人の隣で笑ってる声とかが聞こえてくると、ここで面白いと思うんだ とか発見があって楽しいんですよ。
映画館って空間そのものが好きなんでそこがVRに勝てるところじゃないかなと思ってます。

中野
確かに誰かと一緒に観ると楽しいよね。観終わった後感想言い合ったりしてそれが一つの想い出になるもんね。

海田
私がバイトしてる映画館の支配人が「映画館は人と人とがつながる場所」って言ってたんですよ。お客さん同士で会話をしたり、スタッフに話しかけてくれたり、一つの映画を観終わった後に知り合いでも知り合いじゃなくても感想を話し合えるんですよ。
エンドロールが終わってシアターの照明がパッと着いたときに喋ってなくても伝わってくる周りの雰囲気とか、映画館にはそんな魅力が詰まってるんです。








対談どうだったでしょうか?
映画を通して働き方、そしてテクノロジーについて二人で語り合いました。
テクノロジーやAIなんて言葉を聞くとどうしても理系の人の話でしょ?って敬遠しがちになってしまいます。でも自分の好きなものを通して考えてみたりすれば文系の僕たち二人でも意外に楽しくテクノロジーについて喋れちゃいました。
今回のコラムを読んで少しでも興味を持った方は是非未来授業に参加して一緒に語り合いましょう!
10月15日の会場の外で今回の対談のような会話が沢山生まれたらちょっと素敵じゃないですか?

応募・詳細はこちらから!http://www.tfm.co.jp/fes/form/
(文責:東海大学 文学部 4年 中野侃)

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