このところ頻繁に報道される高齢者ドライバーによる交通事故。
死亡者が出るケースも多く、免許証の「自主返納」を求める声も出ています。
今週、追跡は「高齢者による交通事故」を追跡しました。

警視庁によると・・・
   
平成18年から27年の交通事故発生件数は、
7万4千件から 3万4千件と年を追うごとに減少しています。

一方で同じ期間の交通事故の発生件数に占める
高齢者ドライバーが関わった事故の割合は
11.6% から21.5%と年を追うごとに増えています。

警察庁が去年11月に公表した統計では、
2016年の交通事故死亡者は10月末の時点で3,134人でした。
その事故を起こしてしまった加害者ドライバーの年齢層を見ると

◾ 65歳以上 29%

◾ 40〜49歳 18%

◾ 50〜59歳 14% 

と続きます。
10年前に最も多かった加害者ドライバーの年齢層は「30〜39歳」。
その「30〜39歳」や、他に多かった「16〜24歳」「50〜59歳」は、
現在までにほぼ半減しました。でも「65歳以上」は1% 増えています。

数字というのは見方や切り取り方によって大きく変わるもの。
上記のデータを見ると「高齢者の運転はやはり危険だ」ととらえる人が多いでしょう。
でも、ちょっと待ってください。

実は少子高齢化が進む日本社会。
若年層のクルマ離れもあって自動車免許を持つ年齢が上昇しました。
高齢者で免許を持つ人数が増え、免許を持つ人の中で高齢者の占める割合が増えました。
その結果、高齢者が起こす交通事故の数と、
全体における高齢者による交通事故の割合も増えているのです。

実は「免許を持っている1万人あたりの事故数」を算出すると
「高齢者よりも10代、20代のほうが多い」という指摘もあります。

高齢者が他の年代よりもクルマの運転に関して
著しく危険な存在というわけではないのです。
どの世代であってもおしなべて危険は孕んでいること。
それは認識してください。

その上で高齢者の何がしかの特徴が交通事故に繋がっているのも事実。
その部分はどうすれば解決するのか。交通事故減少へと繋がるのか。
考え、取り組んでいくことが大切でしょう。

自動車運転工学研究所 代表 細川一夫さんによると
高齢者ドライバーが起こしやすい事故のタイプはあります。


🚗 信号交差点の右折

信号が青で直進してくる対向車が途切れるのを待っている時
「いける」と思って右折したところ 実際には直進車と接触してしまうケース
いわゆる「右直事故」と言われるもの



🚗 一時停止が必要な交差点

一時停止が必要な交差点
高齢者がいったん停止した
他の車が来ていることも認識している 充分な距離もある
でも動き始めた時に他のクルマとぶつかってしまう

いずれの場合も人間は経年によって認知・判断・操作の能力が低下。
自分がイメージしていることが現実に起こることとずれてしまうから。

自動車運転工学研究所 代表 細川一夫さんによると
高齢者は下の世代と比較して自分は交通事故にあわないという
自信を持っている割合が多いのです。

高齢者ではないドライバーは高齢者の運転する車が
予測しない動きをする可能性があることを認識しておくことが大切です。

歩行者の立場なら車には細心の注意を払うこと。
子供たちにも、そのことを伝えること。

身近に運転する高齢者がいる場合には、
日々の運転についてコミュケーションをとり
何十年運転してきたことに慢心しないよう注意を促すことが大切でしょう。

解決が難しい高齢者による交通事故の問題。
この番組ではいずれまた追跡します。

2017年の第1週は昨年と同じように「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を追跡しました。
1980年にスタートした日本・カー・オブ・ザ・イヤー。今年で37回目を数えます。

日本カー・オブ・ザ・イヤーの対象となるのは、
前年11月1日から10月31日までに日本で発表された乗用車。
予め10台が選考対象に絞られて60名を上限とした選考委員の投票で決まります。
 
各選考委員には持ち点は25点。
それを10台のうち5つのクルマに配点しますが、
最も高く評価する1台には10点をつけることになっています。

ちょっとユニークなのは、選考委員はそれぞれ、自分の考えで投票すること。
クルマに乗った感じで選ぶ人あり、デザインで決める人あり、新技術を評価する人あり、
いろんな評価の仕方が総合ポイントとなって表れます。

そんな日本・カー・オブ・ザ・イヤーの第37回        

第37回の日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたのは、
420点を獲得したスバル インプレッサスポーツ/G4。
自動車評論家で選考委員の1人、こもだきよしさんによると・・・

インプレッサスポーツ/G4には、ほとんどの人が高い点数を入れたとのこと。
色んな新技術がたくさん入り、衝突安全もかなり評価されています。
例えばいま指摘されているのが交通事故で亡くなる人の中に歩行者が多いこと。
インプレッサスポーツ/G4は国産車で初めて、
交通事故時に歩行者がボンネットに頭をぶつけるのを防ぐため、
ボンネットのフロントウィンド近くに歩行者用エアバックをつけました。
この機能を比較的安い車に付けたことが評価され、スバル独特の走る楽しさも備わっている。
そして、スバルは今年創業100周年。
富士重工業株式会社からSUBARUに社名を変える年。
記念すべき授賞となりました。

そして「2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を
インプレッサスポーツ/G4と競ったのがトヨタ プリウス。

こもださんによるとトヨタも新しいプラットフォーム、
トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャーを開発しました。
その第一弾としてつくったのが4代目となったプリウス。
ハイブリッド車の普及に大きな貢献を果たしたプリウスは、
トヨタが力を入れて燃費を良くし、CO2排出削減を目指したクルマ。
それが進化を重ね、新しいプラットフォームに新たなシステムを乗せ、
凄い車として熟成された車に仕上がってるといいます。
トヨタが作り慣れてきたということもあり、かなりの完成度。
最後まで、プリウスがカーオブサイヤーが1位になるか、
インプレッサスポーツ/G4が1位になるか、分からなかったとのこと。
最終的には49点差でインプレッサスポーツ/G4が授賞しましたが、
横綱同士の良い勝負だったと感じたというお話でした。

こもださんのような専門家の話を聞いていると、
ここへきて車の性能は格段に向上して、
環境や安全といった社会のニーズに応えるようになっていることを感じます。
これからのクルマの進化も楽しみ。

今年の暮れには、どんなクルマが、
日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するでしょうか。

昨日、警察庁が2016年の交通事故死者数は、
67年ぶりに4千人を下回る見通しだと発表しました。
おととい12月27日までの死者数は昨年より285人(6.9%)少ない3,832人。
減少率・減少数が減ったのは喜ばしいことですが、
それでもまだ3,832人の命が失われているのは悲しいこと。
限りなくゼロに近い、交通社会をつくりたいものです。

さて、今週は『気をつけて! 実はそれって交通違反 エピソード3』。
東京 麹町「みらい総合法律事務所」吉田太郎 弁護士のコメントと監修で
このシリーズのとりあえずの最終話をお届けしました。

「危ない!」と危険を感じた状況で、
クラクションを鳴らして注意喚起することはあると思います。
一方で、他のクルマの運転に腹を立てて
ビービーと周囲が迷惑なほどクラクションを鳴らすクルマ、
時折、見かけますよね?


1)クラクションを無闇に鳴らす行為は交通違反です!

【吉田弁護士の解説】

クラクションは見通しのきかない交差点や山間部の道では
鳴らさなければいけないのですが、それ以外のところでは、
鳴らすことが原則的に禁止されています。

道路交通法上の54条の2号
「車両等の運転者は法令の規定により
警音器を鳴らさなければならない事とされている場合を除き鳴らしてはならない」
と定められています。

例外的に鳴らしても良い場合は危険を防止するためにやむを得ない時、
例えば、歩行者が自分の車の接近に気付かないで横断しようとする場合、
注意喚起のために鳴らすということは良いのですが、
それ以外にむやみやたらに鳴らす事は禁止されています。
前の車が進めるのに進まず、イライラして鳴らす事があるかもしれません。
しかし、それは2万円以下の罰金を取られる場合があります。



クラクションを頻繁に鳴らす、長々鳴らすといった運転の癖がある人は、
「自分は感情が激しやすい性格」だと認識するべきでしょう。
クルマのハンドルは常に冷静な気持ちで握るもの。
その性質は必ず交通事故を引き起こす原因となります。
クラクションの使い方が交通違反だと知ることはもちろんですが、
まずは滅多なことではクラクションを使わない運転を心がけて下さい。


次の「それって交通違反」、
これは・・・ 案外、知らない人も多いかもしれません。


2)ロックをしないで車を離れることは交通違反です!

【吉田弁護士の解説】

鍵をかけないで車を離れることは、少しぐらいなら良いだろうとか
近場のコンビニで飲み物を買ったりするぐらいだったらいいだろうと考えて、
鍵をかけないで車を離れる人がいるかもしれません。

ただ、これは道路交通法の71条5号の2で
自動車を離れる時は、その車両の装置に応じて、
他人に無断で運転される事が無いようにする必要があるとされているのです。
従って、鍵をかけなければ他人に無断で運転される恐れがあり、
道路交通法に違反する可能性が出てきます。

道路交通法の問題も勿論ありますが、
鍵をつけたままにして他の人が運転してしまうと非常に危険。
車を降りる時にはきちんと鍵をかけることを心がけてください。


3回にわたってお届けした『気をつけて! 実はそれって交通違反』
いかがだったでしょうか。
ふだんやってしまいがちな運転行為の中にも思わぬ交通違反があるもの。
今回のシリーズで知ったことを覚えておいてください。

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