今週は先週に続く「日本一の教習指導員が語る交通安全」。
「実技編」をお送りしました。

出演は長野県須坂市 ドリームモータースクール須坂の小野寺雄哉さん。
去年6月に開催された『第17回 全国自動車教習所 教習指導員 安全競技大会』
四輪部門で総合優勝した方です。

この競技大会 小野寺さんによると
指導員の技術向上や経験、ノウハウを各自動車学校に持ち帰り
学校のスキルアップにつながるもの。

「フィギュア」「コーススラローム」「方変縦列」「ブレーキング回避」。
出場する指導員は4つの部門で競い 順位が決まります。
1人は3回までしか出場できないというルールがあり
小野寺さんは1回目、2回目と悔しい思いをした中
最後の大会で優勝できて非常に嬉しさを感じていました。

話し方や声色に誠実な人柄が出ていた小野寺さん。
教習指導員として生徒にいちばん身につけてほしいと思うことを伺うと
「技術も大事ですが もっと大切なのは事故の怖さや悲しみを知ること」という返答。
絶対に事故を起こしたくないという気持ちをまず身につけること。
それが安全運転に繋がると思って日々教習をしているそうです。

免許証をとれば生徒たちは巣立ってしまうもの。
何かを教え、伝えられるのは、短い期間ということもあるのでしょう。
小野寺さんの声には真剣な思いがありました。





小野寺さんが仕事の中でちょっと心配だなと思う生徒。
まず 危険の発見が遅れてしまい ブレーキが遅いと感じるタイプ。
技術的な部分で少し心配だと感じるそうです。

性格的なところでは感情をそのまま運転に出してしまう様なタイプ。
怒ってしまったら煽るとか そんな運転をしかねないからです。
ただ これはなかなか教習では見抜けないそうです。
いま教習所に通っている人も これから通う人も
すでに運転免許証を持っている人も
自分が感情的なタイプだと思うのであれば
ハンドルを握る時はくれぐれも感情的にならないように。
運転している時に激情にかられていいことに繋がることはありません。

そして 運転免許証を手にして初心者マークをつけて公道を走る時。
小野寺さんが気をつけてほしいとして話して下さったのは
「何年も運転している人に比べれば運転技術は上手ではない」と自覚すること。
「車間距離をあける スピードを控えめに走る 十分に気をつけて下さい」。

「初心者マークをつけていれば
周りの車は気を使ってくれると思う人もいるかもしれません。
でも 逆に軽視してくるドライバーもいます。
しっかり危険を予測しながら運転してほしいです」と小野寺さん。

中西さんも最後に言っていたように車は楽しく便利な乗り物。
ただ その重量は人間に比べるととてつもなく重く
ぶつかってしまうと人間はひとたまりもありません。
免許を手にしたら義務と責任を負うことを忘れないで下さい。




3月になりました。
高校や大学を卒業して新年度を前に運転免許をとる人が多い時期。

自動車教習所は全国に数多あって教習指導員もたくさんいますが
そういう方たちの全国大会があるんです。

今週と来週は「日本一の教習指導員が語る交通安全」。
まずは「学科編」をお送りしました。

今週の主役は熊本市にある中央自動車教習所の福田剛志さん。
福田さん 教習指導員歴は6年ですが 去年10月に開催された
第9回 学科教習競技全国大会 最優秀賞受賞者となった方。

学科教習競技全国大会は全国10地区の予選を勝ち抜いた20名が
与えられた課題で持ち時間15分の学科教習を行うもの。
パワーポイントを使ってスクリーンに映し 表現力・創意工夫・汎用性
そして時間配分など審査基準があり5名の審査員から評価されます。

福田さんは第2段階での課題「人間の能力と運転」を選択し最優秀賞となりました。
教科書の内容だけでなく 増加する高齢者の交通事故を取り入れたことが
評価につながったのかなとご自身では感じていらっしゃるそうです。

今週は福田さんに車を運転していて気になることを3つ伺いました。
その説明はさすがプレゼンテーションで最優秀賞を手にしただけあって
聞き取りやすく、分かりやすかったですね。
以下、福田さんのお話を記しましょう。


 .Εンカーをつけるタイミング

右左折するとき、あるいは進路変更する時の合図。
ウインカーを点けるのがちょっと遅い人が多いのではないかと感じてます。
右左折は基本30メートル手前では合図を点けておかなければいけません。
また、進路変更は約3秒前に合図を点けるのが基本です。
合図は自分のためのものではありません。
周りの人に伝えるためのものです。


◆‘麥惻屐ヾき込みへの注意

右左折の方法として左折はあらかじめ道路の左に寄せましょう。
右折はあらかじめ道路の中央線に寄せる。
そういった寄せる行為を忘れている方も多いんじゃないかと思います。
その寄せる意味というのは、二輪車の侵入を防ぐためです。


 一時停止線での止まり方

一時停止線は停止線で確実に止まりましょう。
見通しの悪い交差点の場合 確認できる所で止まるドライバーを見ます。
なぜ停止線というのは交差点よりも手前に引いてあるのか。
まずは歩行者や自転車を確認するためです。
その点も意識して安全運転して頂きたいと思っております。


最後にドライバーの皆さんへ
福田さんからのメッセージです。


どんなに運転技術が優れている人でも
交通ルールを知らなければ事故を防ぐことはできません。
また、道路標識、表示だけでも200種類以上あります。
もちろん運転する上ですべて意味を理解しておかなければなりません。
車はとても便利な乗り物ですが 一歩間違えれば人の命を奪ってしまうものです。
初心者だからといって特別扱いされるわけではありません。
また 運転に慣れてきた頃に性格や癖が運転に表れるとも言われています。
常に初心を忘れず 責任と自覚を持って運転してもらいたいと感じております。






車が左折する時は直進や右折時と比べて
スピードを停止するぐらいまでに落とすもの。
想像すると あまり交通事故が起きそうもありません。

しかし 実際には交通事故は起きています。
慢心や不注意があるからです。
       
交通事故総合分析センター 研究部 西田泰さんによると  
平成28年のデータで 交通事故の第一当事者である自動車の行動類型が
「左折中」の人身事故は およそ3万3千件で人身事故全体の7.3%。
死亡事故は93件で死亡事故全体の3.1%。
割合は多くはないものの左折中であっても重大な事故は起こっています。

左折中の交通事故でありがちなパターンの1つは大型車による事故。
大きな信号交差点で起こるもので 左折をする大型車が左側の車道あるいは歩道を
走ってきた自転車や歩いてきた歩行者を巻き込んでしまうもの。

左折中の事故で第1当事者としての割合が高いのが大型車。
全体の18%。

これは大型車が左に曲がる時に生じる「内輪差」が主な原因。
歩いている時や自転車に乗っている時には注意しましょう。





左折中の交通事故でありがちな事故
別の1つは信号のない交差点でのケース。
右側からくる車にだけ気をつけた結果 
左折してくる車に気がつかないというもの。
広く注意を払うようにしましょう。

また 事故被害者にありがちなのは 自分が車を認識しているので
ドライバーも自分を認識しているだろうと思い込んでしまうこと。
必ずしもそうではありません。

また 自分にとっての青信号は 自分にとってだけではありません。
左折しようとしている車にとっても青信号なのです。
そのあたりの思い込みが強くならないよう気をつけて下さい。
公道では左からくる車にも注意しましょう。




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