今日から2021年。
新しい1年も安全運転を心がけましょう。
新年の初回は「令和3年 交通安全 年間スローガン」。

全3部門からなる「交通安全 年間スローガン」は、
全日本交通安全協会と毎日新聞社の主催。
令和3年の各賞は12月に発表されました。

今朝は最優秀賞にあたる各部門の「内閣総理大臣賞」作品を
受賞者のコメントとともに紹介しました。





◆ 一般部門A 運転者(同乗者を含む)へ呼びかけるもの

 ゆとりある 心と車間の ディスタンス

 開智日本橋学園高等学校2年
 焼山 美羽(やきやま・みう)さん



焼山さんは将来“文章”に携わる仕事につくことが夢。
実力を磨こうと作文コンクールや標語コンクールを探している時
担任の先生から「交通安全 年間スローガン」のことを聞き、応募しました。

新型コロナウイルスが感染拡大して
当たり前だと思っていた生活が大きく変わった昨年、
イライラする人も増えたのかな
車の運転にも影響しているのではないかなと思った焼山さん。
コロナ対策同様、車間もしっかりとってほしいとこのスローガンを作りました。
運転が荒い人やスピードを出し過ぎてしまう人が多いと感じるので気をつけて欲しいと思います。
そう話してくれました。







◆ 一般部門B 歩行者・自転車利用者へ呼びかけるもの

 ママなんで? 赤は止まると 習ったよ

 関西学院大学・4年 天野 瑛斗(あまの・えいと)さん



天野さんは春から社会人になる大学4年生。
広告業界を目指して就職活動をしている時に
コピーライターの技術は公募に挑戦して磨くといいという
アドバイスを受けて応募したところ内閣総理大臣賞を見事に手にしました。

交通安全の大事さを促すだけでなく
人の行動を変えるキャッチコピーを目指したという天野さん。
日常生活で自転車に乗る中で、お母さん世代が乗る自転車へのメッセージを思いつきました。
お母さんが誰に注意されると最も心に響くか?と考えると、その答えは子供。
そこで、子供視点のスローガンになったという半ばプロの発想から生まれました。





◆ こども部門 中学生以下(自分たち自身)へ交通安全を呼びかけるもの

 自転車に 乗るならきみも 運転手 
 埼玉県川口市立青木中央小学校4年 前奈菜子(まえ・ななこ)さん



奈菜子さんの家庭では去年、6歳の妹も自転車に乗れるようになりました。
そのこともあって同じ子供たちに交通安全に気をつけてほしいと思ったようです。
子供は特に自転車でスピードを出すことが多く、
車の運転手さんのほうがより交通安全に気をつけている気がしました。
そこで、自転車に乗る時は車を運転する大人のような気持ちで!と呼びかけたのです。
どんなに急いでいてもスピードを出し過ぎない。
あと右と左を良く確認してほしいと話してくれました。


交通安全スローガンは自分で考えることにも意味があって
イマジネーションを膨らませて言葉にすると
交通事故の怖さ、交通安全の大切さにあらためて気づくでしょう。
みなさん自身の2021年の交通安全スローガンも作ってみませんか?






2020年も残すところ1週間。
この年末年始は、外出を控える方が多いと思いますが
初詣に出かけたり、実家や友人宅を訪問することも、あるかもしれません。

何かとお酒を飲む機会がある時期。
そんな時でも、浮かれた気分になりすぎず、交通安全に注意して下さい。

今年最後は JAF東京支部 事業課 交通環境係  高木 孝さんにお話を伺い
『年末年始の交通安全』をテーマにおとどけしました。





忘年会・新年会シーズン。
まずは、やはり飲酒運転から。

お酒を飲むと判断力は鈍くなります。
運転してはいけないと分かってはいても
「そんなに飲んでいないから大丈夫」という
甘い判断が顔を出さないとも限りません。

ですから、そういう影響が出る前、お酒を飲む前に
今日は運転しないということを皆で意識を共有して下さい。
お酒を飲んだ仲間が車で帰ると言い出したら周りの人が止めないといけません。

アルコールの影響で正常な運転ができない状態で運転した場合は免許取り消しです。
その後、免許が取れない期間が3年、そして5年以下の懲役、または100万円以下の罰金。

酒気帯び運転でも呼気中アルコール濃度が0.25mg以上であれば
免許取消、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金となっています。

免許停止になったら、生活や仕事に支障をきたす人も多いはず。
それだけなら、まだいいかもしれません。
交通事故を起こして、誰かを怪我させたり、命を奪ってしまったら
これまで築いてきたものは失われます。

「自分には起こらない」ということは決してありません。
起こってからでは遅いのです。
飲酒運転による死亡事故は、飲酒なしと比較すると、およそ8倍です。





いま、交通事故者の当事者の割合がとても高いのが高齢者。
歩行中に亡くなる高齢者も多数います。
年末年始、街で遭遇する高齢者がお酒を飲んでいてよろめくかもしれません。
ハンドルを握っている時には、そうしたことを頭に置いておきましょう。
歩道の歩行者の動きにも注意を払っておく必要があります。





そして、交通量が減る街もあるかもしれません。
道路が空いているからとスピードを出すのは危険です。

交通量が少ない道路では、ついアクセルを踏みこみがち。
でも、非常に危険性が高い。それは他の交通の参加者も同じだからです。
例えば自転車が速度を落とさないで交差点に進入してくるかもしれません。
他のクルマもスピードを出しているかもしれません。
スピードが出ているほど、事故は大きくなる可能性があります。
空いている時こそ気をつけないといけないのです。





そして、ふだんは運転に不慣れな人がハンドルを握ることがあるかもしれません。
最後にそういう方たちへの注意点。

まず、運転をする車の全体像を運転前に把握しましょう。
車高、幅、クルマのサイズを運転感覚のために認識する。

その上でワイパー、ヘッドライト、機能操作を一通り抑えましょう。
運転中に「わからない!?」となると慌ててしまうことがないように。

そして、交通ルールや標識もしっかり把握しておく。
標識がわからない、例えば侵入禁止の道路に入ったりすれば、
来ないはずのクルマが来るわけですから事故の元になります。

道を間違えた時てもイラついたり、パニックになったりしないように。
安全が第一。目的地にはいつか受けるのです。
安全な場所へ車を停めて道を確認してから再び発進する。

高速道路で降りるべきインターを通過してしまった!
後ろから車来てないから今のうちに…
とバックして戻るなんてことは決してないようにして下さい。






今週のテーマは「続・危ないクルマのローカルルール」でした。
ある地域で何かしらの危険な運転が顕著で
ネーミングされた「ローカルルール」が全国に存在します。

この番組では4年前に4つのローカルルールを紹介しました。
12月は交通事故死亡者が最も多い月。
注意喚起の意味を込めて
前回とりあげなかった3つの「ローカルルール」を紹介しました。





1つ目は徳島県の「阿波の黄走り」。
電話取材によると、もともと「阿波の黄走り」は
地元では認識されていなかったそうです。
地域外のマスコミがつくっのではないか?とのことでした。

そのことをお伝えしつつ、
「阿波の黄走り」がどんな運転を指すかというと・・・
信号が黄色に変わるとスピードを上げて交差点を通過する行為。

車を運転する方なら、そういう経験があるのでは?
黄色信号は「注意して進め」という意味ではありません。
安全に止まることができない場合を除いて停止線の前で止まるというもの。

黄色になると“急いで交差点を通過しないと!”と、
スピードを上げている全国のドライバーのみなさん、
黄色信号は停車する合図だということを認識して下さい。





ちなみに4年前にJAFが行った「自動車運転マナーの調査」。
自分が居住する都道府県の運転マナーは悪いと答えた人のランキングは
全国平均38.3%のところ

3位 茨城県 67.2 % 
2位 徳島県 73.5 % 
1位 香川県 80.0 % 

マナーの悪さ=危険運転ではありません。
また、危険運転の要素が入っているにしろ、これは主観的な判断。
客観的に見れば、マナーが悪いと思っていない都道府県のほうが、
マナーが悪いと思っている都道府県より、危険な運転が多いかもしれません。
ただ、いま挙がった県は、多くの人が自分の地域の運転マナーは悪いと思い、
他のドライバーに対してストレスを感じているので気をつけましょう。





続いての危ないローカルルールは「茨城ダッシュ」。
これは交差点手前で信号停止している時
赤信号から青信号へと切り替わったとたんに交差点に進入し
直進車よりも先に右折する運転行為。

危ないですね。
これは交差点では直進するクルマが優先という規則に違反しています。
  
先に行こうと、急スピードで右折したとしても
急いでいる直進車も急な加速をするかもしれません。
また、先に右折しようと急いだあまり
横断歩道を渡る人を、見逃しているかもしれません。
  




最後の危ないローカルルールは「岡山ルール」と言われるもの。
これは、どんな運転かというと
右折や左折をする時に曲がる直前までウィンカーを出さない行為。
特に右折の時が顕著です。

4年前のJAFのアンケート調査では
「方向指示器を出さずに車線変更や右左折する車が多い」かどうか尋ねた質問に
「とても思う」と「やや思う」と回答した割合が、岡山県は全国最多。
9割にのぼりました。

理由としては、右折の時、早めにウィンカーを出すと、
直進車がスピードを上げて、先に曲がれなくなることが考えられています。
これも危ないですね。

そして、昨年は岡山県内の岡山市が政令指定都市の中で
人口あたりに対する交通事故死亡者数がワースト1位。
これについて一般財団法人 岡山県交通安全協会
安全事務局 次長 河内隆志郎さんが注意を呼びかけて下さいました。





ローカルルールは、その地域に顕著な運転行為かもしれませんが
その地域に限ったものではありません。
多くの場合、道路交通法違反でもあります。
気をつけましょう。


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