第78回 秋の全国交通安全運動 2016 前編

2016/09/22

昨日21日 水曜日から 30日 金曜日までは、
秋の全国交通安全運動の実施期間。
今週と来週の「なるほど!交通安全」は、
平成28年の「秋の全国交通安全運動」を追跡します。
お話を伺ったのは警察庁 交通局 交通企画課の横山博暁さんでした。

今回の秋の全国交通安全運動は、 
子供と高齢者の交通事故防止を基本として、
全国重点を3つ定めています。

1)夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止
  特に、反射材用品等の着用の推進及び自転車前照灯の点灯の徹底

2)後部座席を含めた全てのシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底

3)飲酒運転の根絶



昨年、交通事故で亡くなった方は歩行者が全体の約4割。
秋から年末にかけては交通事故が多く発生する時期。
ドライバーの皆さんは歩行者保護を特に意識した運転をしてください。

信号機のない横断歩道を渡ろうと待っている歩行者がいたら、
停止して、歩行者を優先して渡らせる。
歩行者の側方を通過するときは、安全な間隔を保つ、徐行する。

歩行者が亡くなった事故のうち、
約7割が交差点や交差点付近で起きています。
交差点を通行するときは、近くに歩行者がいないか、
しっかりと安全確認してください。

一方で歩行者が亡くなった事故のうち、
歩行者側にも6割以上に法令違反がありました。
歩いている時には信号を必ず守ってください。

また、回り道でも横断歩道を渡る。
横断歩道がない道路を横断する場合は、
左右の安全を十分に確認してください。

そして、ドライバーがこの時期に気をつけることは「夕暮れ時のライトの早め点灯」。
「ライトの早め点灯」は、他のドライバーや歩行者に、
自分の車の存在に気付いてもらうという意味があります。
夕方、ちょっとでも周囲が薄暗くなってきたと感じたらライトを点灯しましょう。

さらにハイビームをきちんと使うこと。
昨年、交通事故で亡くなった歩行者の約7割は夜間の事故。
いち早く歩行者を発見するポイントがハイビームなのです。
車のライトは、ハイビームでは前方 100m 、
ロービームでは前方 40m を照らせます。

例えば、時速60キロで走っている車の場合、
ドライバーが危険に気付いてからブレーキを踏んで停止するまでに
44m 程度かかると言われています。

ハイビームを使えば 100m 先の歩行者を発見できますので、
安全に停止することができますが、
ロービームで運転していた場合には、
歩行者の手前で止まれない可能性が高くなります。
対向車や前を走る車がいないときは、
ハイビームを上手に使って運転しましょう。

来週は「秋の全国交通安全運動 後編」です。