第103回 チャイルドシートの誤着用

2017/03/16

道路交通法でクルマに子供を同乗させる時、
6歳未満への着用が義務付けられているチャイルドシート。

お父さん、お母さん、
子供にチャイルドシートを着用していますか?
YESという方は、正しく着用している自信はありますか?

ある調査でちょっと驚きの結果が出て話題になっています。
今週、追跡したのは 「チャイルドシートの誤着用」。
コメントはJAF 東京支部 事業課 交通環境係 新井友也さん。

その調査とはJAFと警察庁による「チャイルドシート使用状況全国調査」2016年版。
この調査は?段階からなっています。

? チャイルドシートを使用しているかどうか? 

? チャイルドシートが車に正しく取付けられているかどうか? 

? 子供が正しくチャイルドシートに座っているかどうか?


まず?の「チャイルドシートを使っているかどうか」 
  
使用 ▷ 64.2 %    不使用 ▷  35.8%  

最も使用率が低かったのは2007年の46.9%から微増を続けていますが、
それでも4割弱の子どもがチャイルドシート不使用は問題でしょう。

ちなみに・・・

1歳未満の使用率  ▷︎ 85.7%
1歳〜4歳の使用率 ▷︎ 66.8%
5歳の使用率   ▷︎ 39.1%



不使用状況で多いのは・・・

⬛︎ 車両シートにそのまま着座 
⬛︎ 大人のシートベルトを着用
⬛︎ チャイルドシートにそのまま着座
⬛︎ 保護者の抱っこ



「驚くべき数字」はココから。
? 使用されているチャイルドシートが「車に正しく取付けられているかどうか」。
調査結果を見ると・・・

「しっかり取付け」▷ 39.3 % 「ミスユースあり」▷ 60.7 %。

車に装着されたチャイルドシートのなんど6割 もが誤使用 !
間違えの内容としては、シートベルトで固定するタイプだと、
シートベルトの締め付けが不十分というのが非常に割合としては多くて7割近く。
残りの3割は、ベルトの通し方の位置が間違っていたりとか、
適合ではない車種に付いてしまう、ベルトの長さが足りないなど。

そして、チャイルドシートを使用する子供が「正しく座っているかどうか」。
なんとこれも4割が正しく座っていないという結果が出ています。

チャイルドシートとジュニアシートと呼ばれる学童用のもので少し違いますが、
乳幼児用のチャイルドシートで多いのは肩から出てる「ハーネス」と呼ばれるベルトが、
正しく締め付けられてない、緩い状態で子供を乗せてしまっている・・・というミス。
他にも「ハーネスの高さ調節の間違い」「ハーネスのよじれ・ねじれ」「体格不適合」など。
学童用のシートでは「肩ベルトの通し方間違い」「腰ベルトの通し方間違い」も見られました。

チャイルドシートが正しく取り付けられていないことによって、
チャイルドシート自体が子供と一緒に飛ばされてしまったり、
チャイルドシートに正しく着座をさせていない場合、
子供が投げられてしまって車内の構造物などにぶつかってしまう。
それによって重大事故に繋がるリスクがあります。

というのも、もう1つ驚くべき数字があるのです。
警察庁によると2014年の交通事故でチャイルドシートを間違って着用した子供は、
チャイルドシートを正しく装着した子供と比べて重傷率が5倍、致死率にいたっては29倍。

6歳未満の子供がいるお父さん、お母さん、
いま一度、チャイルドシートを車に正しく装着しているか?
子供をチャイルドシートに正しく座らせているか? 確認してみて下さい。

そして、大人用シートベルトは140cm以上を想定してつくられているので、
6歳以上でも身長が140cmに満たなければ、
学童用チャイルドシートを使い続けるようにしましょう。

この「なるほど!交通安全」は今回で100回目!
これからも交通安全に役立つ情報をお届けしていきます。