第160回 エコドライブのすすめ

2018/04/19

4月半ばになりました。
新年度を迎えたタイミングで、
「新しい1年も交通事故を起こさない!」と心に期した方も多いでしょう。
そのためには「エコドライブ」を心がけて下さい。





今回のコメントは芝浦工業大学 工学部 春日伸予 教授。
元々の専門は心身医学分野のストレスマネジメント。
そこから派生して交通安全の領域でも
ドライバーの心理を中心としたヒューマンファクターの研究をしています。

「自分の心理状態」が自分できちんと把握できれば問題ありません。
でも 自分では客観的に解りにくいもの。
例えば自分が安全運転をしているつもりでも
他の人から見ると、全く安全な運転ではないかもしれません。
そこで、春日教授が伝えているのが「エコドライブのすすめ」です。





エコドライブとは警察庁・経済産業省・国土交通省・環境省が
一緒になってエコドライブ協議会を作り推奨している10ヶ条。
その中に安全運転の要素が散りばめられていて それは安全運転に繋がります。
中でも特に交通安全につながることを挙げると・・・

⬛ ふんわりアクセル「eスタート」

⬛ 車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転

⬛ 減速時は早めにアクセルを離す

⬛ 渋滞を避けて余裕をもって出発する

⬛ タイヤの空気圧から始める点検・整備

⬛ 走行の妨げとなる駐車をやめる

こうしたことを完璧にやるのは大変。
春日教授はできることからいいと言います。





10ヶ条のうち どれか一つでもやればエコドライブは効果あり。
実際に「ふんわりeスタート」と「ゆっくり停止」に特化して
約9パーセント燃費が向上 事故5割減という結果が出たといいます。
1つずつ始めるのがエコドライブを続けるコツ。
それが春日教授の指摘です。

そして「エコドライブ」を通した安全運転で
優れているのは数値でモチベーションが生まれること。
普通の安全運転の報酬は何事もない安全な日々。
でも人間は残念なことに形の無いものにあまり価値を感じない。
事故を起こして初めて何も無かった素晴らしい日々を取り戻したいと思う。
エコドライブをやると燃費という形で目標値が見えてくるのでやりがいがある。
達成感を生んで長続きする安全ドライブになる。
そう春日教授は指摘します。
みなさんは「エコドライブ」をどのくらい意識したことがありますか?