第213回 高速道路に気をつけて

2019/04/26

明日からGW。
連休中に、帰省や行楽でクルマに乗って遠出する方。
いつもより混雑する「高速道路」にも気をつけましょう。
今週は渋滞する「高速道路」についての注意喚起です。

Q) 高速道路での交通事故は、
  渋滞していない時と渋滞している時
  起こる確率はどちらが高くなるでしょう?

A) 答え・・・「渋滞している時」


Q) 渋滞の高速道路で死傷事故が起こる確率は 渋滞していない時の何倍?

  1)10倍   2)20倍   3)30倍

A) 答え・・・3)30倍



NEXCO西日本が「GW期間の高速道路における渋滞予測について」という
ニュースリリースで自社調べとして「30倍以上」と注意を呼びかけています。
では、どんな事故が高速道路で多く起きているのか見てみると。

<平成28年のデータ>

「車線上の停止車に衝突」 46%。
「その他の追突」     27%。
「衝突・接触・車相互・他」19%。

   

GW期間中の高速道路での運転。
気をつけるべきポイントを4つ、覚えておいてください。


<車間距離を十分にとる>

渋滞に巻き込まれれば先を急ぎたいもの。
前のクルマと車間ギリギリで走るドライバーも少なくありません。
でも、それでどのくらい目的地に早く着くのでしょう? 

むしろ、事故を起こせば渋滞はひどくなるばかり。
車間距離を十分とっていれば前車が急ブレーキをかけても
追突する危険性が低くなります。
車間距離を十分にとって運転しましょう。



<走行車線を走る>

急ぎたいドライバーは追越車線を選ぶ傾向があります。
東名高速道路のデータによると、交通量が多い時の追越車線の利用率は、
交通量が少ない時の「2倍以上」。
反対に走行車線の利用率はそのぶん減ります。

渋滞時は追越車線にいても、さほど早くは進めません。
むしろ走行車線の利用率が上がり、ムダな車線変更をしないほうが、
渋滞の緩和にわずかながらでも役立つかもしれません。


<サグを見極める>

高速道路には上り坂と下り坂があります。
「サグ」とは下り坂が上り坂に切り替わる場所のこと。

このサグが渋滞の大きな原因の1つです。
ドライバーは下り坂ではアクセルを緩めてスピードをキープします。
しかし、サグには気が付かず、アクセルを緩めたまま上り坂に入ると、
スピードが自然と落ちて、後続車がブレーキをむことになります。
それが連鎖して、道路が徐々に詰まり、最終的に渋滞となるのです。
上り坂に変わる際は、意識して、少しだけスピードを上げましょう。


<渋滞を意識的に回避する>

渋滞時に運転をしないほうが、事故に遭遇する確率は減ります。
ですから、渋滞予測や交通情報をチェック。
できるだけ渋滞する時間の高速道路利用を避けましょう。

ラジオやカーナビで渋滞情報を確認できますし、
高速道路会社のWebサイトでも情報を発信しています。
渋滞を避ければ、苦痛なドライブからも解放されます。

GWの高速道路上での事故をなるべく減らすには、
「できるだけ渋滞を生じさせない」という姿勢が大切です。

自分だけ急ごう運転をしても大して急ぐことはできません
身勝手な運転は渋滞を悪化させ、事故の確率を高めます
ドライバーのスマートな運転が渋滞回避に繋がり事故の危険を減らします。
       
すべてのクルマとドライバーは共同体という考えを持ちましょう。
それはGWだけでもなく、高速道路だけでもありません。