第242回 冬タイヤへの履き替え時期

2019/11/15

11月半ばになりました。
クルマを利用している方は冬タイヤに切り替えましたか?

北日本では昨日の夕方から寒気が流入して本格的な冬の到来。
初雪を記録したところもあるようです。

本格的な寒さを前に、カー用品店には、
冬用タイヤへの交換客が殺到しているという報道もあります。

雪が降る地域にお住まいの方は、ここが冬タイヤへの替え時。
例年、あまり雪が降らない地域の方も、異常気象が指摘される昨今です。
念のため、装着しておいたほうがいいかもしれません。
  




今では冬タイヤとは、主に「スタッドレスタイヤ」のこと。
以前の主流はタイヤに鋲「びょう」がついた「スパイクタイヤ」でした。
しかし、路面を削って粉塵が出ることなどから使われなくなっています。
替わりに台頭したのが鋲がないスタッドレスタイヤです。





スタッドレスタイヤの目的は、冬場の道路の安全な走行。
雪道や凍った道路を走っても滑って事故にならないようにするものです。
どんな特性で、それを実現しているのかというと


【素材の柔らかさ】 

タイヤの主材料であるゴムは、
温度が低くなると硬くなり滑りやすくなります。
しかし、スタッドレスタイヤは低い温度でも硬くならない素材を使っているため
しなやかさを保って走行することができます。


【特殊な溝】 

冬の道路が滑る理由は路面の雪や氷が溶けて水膜ができるから
スタッドレスタイヤには、表面に特殊な「溝」が施されていて、
この溝がタイヤと路面の間の水膜を取り除き滑りにくくします。
ちなみに、路面がいちばん滑りやすいのは0度〜10度です。

スタッドレスタイヤは新品の場合、
性能を発揮するため、ある程度の慣らし走行が推奨されています。
時速60キロで走行距離は200キロほど。
この慣らし走行によって、タイヤの油や汚れがとれて、
より路面に均一に接地できるようになるのです。





スタッドレスタイヤの冬用タイヤとしての
寿命を見極めるポイントは2つあるので覚えておいて下さい。


【製造されてからの年数】 

一般にスタッドレスタイヤの寿命は3年から5年とされています。
そのくらい経年したものは新品に買い換え時期。
製造された年はタイヤのサイド部分にあるので確認してみましょう。


【摩耗の状態】 

スタッドレスタイヤ」は、新品の状態から50%、
半分が摩耗すると冬用タイヤとして使用してはいけません。
摩耗状態をチェックするためのタイヤの溝の中にある突起
「プラットフォーム」を確認してください。
プラットフォームはタイヤが50%以上摩耗していると
表面に露出するようになっています。
つまり、プラットフォームが露出している場合は使用NG。
プラットフォームの場所はタイヤ側面の矢印を見ればわかります。

これからの季節の安全な走行のためにも、
冬タイヤへの交換を確認してみて下さい。
不慣れな方はカー用品店などに相談することをお勧めします。