第331回 アンダーパスの危険性

2021/08/06
全国各地で大雨が起こる昨今、
報道の中で「アンダーパス」という言葉を見聞きする機会が増えました。
クルマに乗っていて大雨や豪雨になった時には、
この「アンダーパス」に注意する必要があります。
今週はJAF 東京支部 事業課 交通環境係 栗原悠羽さんに話を伺い
「アンダーパスの危険性」についてお送りしました。





アンダーパスは立体交差で掘り下げ式になっている下の道路のこと。
くぐり抜け式通路とも呼ばれ、上は鉄道や別の道路が通っています。
国土交通省によると、いまその数は全国におよそ3600。

アンダーパスは周囲の道路より低くなっているために水が流れ込みやすく
台風やゲリラ豪雨の時には設置されている排水ポンプの能力を超えることもあり
すり鉢状の部分に水が溜まって冠水する危険性があります。

冠水した場所を自動車で通行すると
空気の取入れ口からエンジンルームに水が入る込むことがあります。
すると、電気系統に不具合が生じたり、エンジンが動かなくなることが考えられます。

また、車が水没してしまうと、外からの水圧でドアが開かなくなります。
そうなると水が流れ込むことも考えられるので事前に脱出を図らなければいけません。

実際に冠水したアンダーパスに車が水没してしまい
運転手が亡くなるという事故も起きています。





身近なエリアでは、どこに冠水の危険性があるのか? 
まずは把握しておきたいところです。
その上で大雨の中を運転する時は交通情報に注意しましょう。

国土交通省では道路に関するハザードマップを公開しています。
これは道路の中で冠水しやすい場所が示されているので
そういった場所を避けて走行することが重要。

また、アンダーパスが一定の雨量に達した場合には
通行止めなどの措置がとられることがあります。
電光掲示板等で「この先冠水注意」等の注意喚起が行われていないか
また路面のペイントで冠水情報を知らせていることもあるので
そういった情報に注意を払って下さい。





注意して運転していたけれど、
気がつくと目の前のアンダーパスが冠水していた
あるいは周囲の水かさが増えて冠水してしまうということもあり得ます。
そんな時の対処法を栗原さんにお聞きしました。

水の深さは見た目では分かりません。
まずは周囲の安全を確認して、引き返せるようであれば引き返します。

その上で何らかの理由で冠水したアンダーパスに車がはまってしまった場合、
水圧でドアが開かなくなる可能性があります。
車が動かなくなったら車内からの脱出することを考えましょう。

まずはドアが開くかどうかえを確かめる。
ドアが開けられる水位であればシートベルトを外して脱出します。

水圧でドアが開かなければ、窓を開けて脱出することになりますが
JAFの実験では、窓ガラスは素手・車の鍵・傘などで割ることが出来なかったそう。
水没してしまった車両の中でガラスを割るためには専用の脱出用のハンマーが必要です。

備え付けのハンマーがない時は、
焦らずに車の中に水が溜まるのを待ちます。
車の外の水位と中の水位に差があるとドアは開きませんが
水が溜まって車内と車外の水位の差がなくなると水圧が低くなりドアが開きやすくなります。
怖いとは思いますが、肩や首まで水が浸かり、外との水差がなくなったところで、
一気に力を入れてドアを開けて脱出をして下さいということでした。

もしもの時のためにクルマには脱出用ハンマーを装備しておきましょう。
その上で、大雨の時や大雨が降った後、
クルマでアンダーパスを通る時には気をつけて下さい。