第389回 令和4年 秋の全国交通安全運動 前編

2022/09/16
今年も「秋の全国交通安全運動」が、来週水曜日21日から
「交通事故死ゼロを目指す日」の9月30日(金)まで実施されます。
今週と来週は交通局交通企画課 安全係 尾野裕一郎さんがゲスト。
前編の今回は7月に発表された令和4年上半期の
交通死亡事故の発生状況についてお伝えしました。





今年の上半期における交通事故死者数は1,158人。
前年同期比で40人減少、 割合にすると3.3%の減少です。
特に自動車、二輪車、自転車に乗車中の死者数は、減少傾向。
一方で、歩行中の死者数は413人で前年同期比 +13人でした。

歩行者の死亡事故を類型別で見ると
65歳以上の方は「横断歩道以外横断中」がおよそ5割、
65歳未満の方は「横断中以外」がおよそ6割となっています。
ちなみに、横断中以外の事故は、「路上横臥」などがあります。
歩行者の死亡事故は65歳以上の方がとても多く、
事故類型別で道路横断中が約75%でした。





ここ数年、全国交通安全運動で注意喚起を行っていた
自転車が関連した交通事故については乗車中の死者数は154人。
対前年同期比 −18人でした。

そして、自転車関連死亡事故のうち、自転車の8割弱に法令違反がありました。
特に運転中のスマートフォン使用が挙げられます。
いわゆる「ながらスマホ」は不安定な運転になったり
周囲の自動車や歩行者などに対する注意が不十分になり、
極めて危険な行為ですので、絶対にやめましょう。





近年、注目される高齢者の運転による交通事故については
75歳以上の高齢運転者による死亡事故件数は増加しています。
前年同期から6件増えて162件でした。

人的要因としてはハンドルの操作不適やブレーキとアクセルの踏み間違いが多く見られます。
こういった事故を防ぐにはサポートカー限定免許の普及や、運転に不安を感じる
移動手段の確保など社会全体で高齢者の生活を支える体制の整備を進めることが大切。





飲酒運転による死亡事故も社会の厳しいまなざしや
厳罰化などによって減少傾向にはありますが、依然として後を絶たない状況です。
飲んだら乗らない、乗るなら飲まない。このことを社会で徹底させましょう。
周囲に飲酒運転をしようとしている人がいたら制止することを心がけて下さい。

来週は「令和4年 秋の全国交通安全運動」の
3つの重点ポイントについて詳しくお伝えします。