第403回 裏道・抜け道に潜む危険

2022/12/23
ドライバーのみなさん。
あなたは裏道や抜け道を、よく使うタイプですか?

渋滞を避けるため裏道・抜け道を走るクルマはたくさんあります。
混雑する幹線道路を利用するよりも短い時間で目的地に着くことが出来れば
満足感や優越感を感じるかもしれません。

ただ、裏道・抜け道には様々なリスクがあります。
今週は「裏道・抜け道に潜む危険」をお伝えしました。





今回、お話を伺った交通工学が専門の埼玉大学 久保田 尚 教授によると
裏道、抜け道は多くの場合住宅地の中にある生活道路。
潜在的に歩行者や自転車に乗る人や遊んでいる子どもがいて
いつ物陰や交差点から急に出てくるかもしれません。

それが初めての道だと行き止まりがあったり
右折や左折が出来ないなど様々な規制や制限がある可能性もあり
安全に注意を払う集中力が削がれてしまうことも考えられます。

裏道・抜け道を使う時というのは急いでいる事が多いもの。
速度規制違反やあ運転注意義務違反に繋がりってさらに危険は高まります。
つまり、基本的に薦めることは出来ません。





ですから、毎日通る道でも交差点で一時停止しないなどは絶対にしないで下さい。
いつも大丈夫だから今日も大丈夫という保証はありません。
毎回、初めてのつもりで注意してえ運転しましょう。

「20」や「30」といった速度制限の標識がない場合もあり
そこは速度規制の対象にはなっていませんがドライバーは常に注意運転義務があります。
スピードはなるべく落としましょう。





そして、いまカーナビの普及やスマートフォンをカーナビとして使うことによって
ドライバーの意識と関わらず、裏道・抜け道を走行することが増えているといいます。
ドライバーがその道に入るつもりはなくても一番早い道という選択の結果
知らないうちに知らない道を走らされているのです。

これは非常に危険な状態。
ドライバーもその道がどんな状況かわかりません。
保育園があって子供たちが遊んでる道かもしれないし、幅が3mしかないかもしれない。
そこで、裏道・抜け道のような道路をガイドされた時は、注意深くその道に入らないことが大切。
つい入ってしまった場合には運転に集中して、早めに幹線道路に戻るようにしましょう。





交通工学が専門の久保田教授によると道路は
「幹線道路」「補助幹線道路「生活道路」と別れていて、それぞれの役割があります。
裏道・抜け道となる生活道路は近隣に住む人たちが日常的に使う道であるべき。
自動車にとっては幹線道路に出るための道。
極力、利用はやめてほしいとのことでした。





裏道・抜け道で目的地に早く着いたとしても、それはごく僅かの時間。
そのために大きなリスクを負うのはやめましょう。
約束、待ち合わせがあっても1人1台スマホを持つ時代。
クルマを安全な場所に停めて、遅れる旨を連絡して、
安全運転で幹線道路を走っていきましょう。

後悔先に立たず。
事故を起こしてしまったあとに悔やんでも、時間は元に戻せません。