第529回 ロードキル〜動物の飛び出しに注意

2025/05/30
クルマが野生動物と衝突することによって発生する「ロードキル」。
特に多いのが、動物の活動が活発になる6月から10月。
ともすると人間の側も、ケガをしたり、死亡事故に繋がります。
今回は対策と、もしもの時の対応をお伝えします。





カーライフ・ジャーナリスト まるも亜希子さんによると、ロードキルは増加傾向にあります。
高速道路各社の発表では、2002年の約3万6000件が2021年に約5万1000件と急激に増加。
国道では年間少なくとも7万件、高速道路でも5万1000件が発生し
シカ、クマ、イノシシなどの大型動物からタヌキ、イヌ、ネコなどの中型動物まで増えているとか。
種別では犬や猫が約29%、タヌキが28%、鳥28%という状況です。





ロードキルでクルマに乗る私たち人間が危険なのは大きく2パターンが考えられます。
1つは大型の野生動物と衝突する事故そのもの。
もう1つは小型・中型の動物に気づき避けようとして事故に繋がるケース。

衝突して危険な大型動物が飛び出してくる危険性が高いのは
西日本や東日本の北、緑豊かな地域を通る高速道路。
中型動物もそうしたところに多いですが、
最近では首都高速道路にも出没しています。
都市部だから安心ではありません。

油断してると動物が突然出た時にパニックになってしまう可能性大。
ブレーキをかけずにハンドルを切って避けようとしてしまい
対向車線にはみ出して対向車とぶつかってしまったり、
動物に気を取られすぎて一般道だと歩行者や自転車に気が付かず
そちらにぶつかってしまう例もあります。
まずはブレーキでスピードを落として様子を見るという
心持ちがあることが大切です。





今回、お話を伺ったまるも亜希子さんも
運転中に野生動物に遭遇することが時々あるそう。

遭遇が多いのは夜間。
キラッと光る目や影に気づいた時はすぐスピードを落とす。
刺激をしなければ、そのまま止まっていることも多いので、
ゆっくり横を様子を見ながら走り去りましょう。

飛び出してそうだなと思ったら、状況が許すなら停止して待ってみるなど
常にその動物の動きを予測した運転をするようにしましょう。
いつも以上に走行速度と周りに注意をしながら運転することが大事です。

走行しているのが高速道路の場合は
すぐにミラーで後続車や周囲の状況を確認して
危険がないならブレーキを踏んで緩やかに減速して下さい。





頻繁に動物が出るところには動物注意標識があります。
そうした箇所では「動物が飛び出してくるかもしれない」と想定をしてハンドルを握りましょう。

これからの時期の運転はロードキルにも十分に注意して下さい。
ぶつかって命を落としてしまう動物も可哀想です!