沖縄はすでに梅雨明けの報道がありましたが、九州から関東・北陸までは梅雨の時期。
東北もそろそろ入梅すると見られています。
雨の日は、さまざまな事情から交通事故が増えるということで、
今回は「雨の日の交通安全」の後編「歩行者編」です。
雨が降っていない時と雨が降っている時、歩行者で大きく違うのが傘をさしていること。
傘は視界を狭め、また空間をとっているので、他の人や自転車にぶつかってしまうと危険です。
傘によって視界が妨げられたり、濡れないようにすることに意識が集中して
うつむきがちになるため、狭い歩道や路側帯ですれ違う際は注意しましょう。
前をよく見て歩く、すれ違い時は傘を少しすぼめる、
広いところですれ違えるように立ち止まるなど、お互い思いやりを持ちたいところです。
また、自転車が歩道を通行することもありますので、
自転車が通るルールになっている車道側はあけましょう。
雨音はクルマや二輪車の接近に気づく妨げになることもあります。
目で確認せず、急に動きを変えることは危険です。
それまでとは違った動きをしようという時は、
きちんと目視で安全を確認しましょう。
そして、先週の「クルマ編」で雨の日は、
ドライバーの視界が良くないことを注意喚起しましたが、
歩行者や自転車を利用する人も、晴れや曇りの時と比べて雨の日は、
クルマのドライバーも周囲の状況が見にくくなることを
認識して行動することが大切です。
ドライバーに自身の存在が気付かれていない可能性を常に意識して、
急がず慌てず安全第一の行動を心がけましょう。
信号機のない横断歩道など渡る際には、自分がドライバーから見えているか
認識されているか、ドライバーの様子を見て気付かれていないようであれば、
立ち止まるようにします。
特に空が暗いような時には、
なるべく明るい衣服を着るようにする、
反射材を身につけるといったことも身の安全に繋がります。
マンホールの上など、滑りやすいところもあります。
滑って転んだところにクルマや自転車がきたら危険。
履く靴も滑りにくいものにしましょう。
そして、通勤、通学、お買い物などで自転車に乗る方は多いでしょう。
自転車にも少しふれましょう。
自転車も雨の日には危険が増します。
ウェザーニューズが2019年に行った調査によると、
「雨の日、自転車に乗っていて“ヒヤリ・ハット”した経験は?」
という質問に「ある」と答えた人が75%。「ない」と答えた人が25%。
有効回答者数は4,190人ということなので信憑性あるデータ。
やっぱり、雨の日は危険に見舞われることがありそうです。
その自転車に乗る時、雨が降っていたら、
傘を差して片手運転しているでしょうか?
自転車の傘差し運転は片手運転となり危険なため、
各自治体の定めた公安委員会規則で明確に禁止されています。
さらに来年4月からは改正道路交通法で自転車の交通違反に対する青切符制度が
導入されることが決まっていて反則金5000円の違反となります。
全国的にしばらく続く雨のシーズン。
クルマを運転するドライバー、自転車の利用者、歩行者、
それぞれの立場で視界や、周囲の状況を正しく認識するよう気をつけつつ
他の人も周りをわかりにくくなっていることを想像して
より安全な運転、行動を取るように心がけて下さい。
そして、お子さんがいる方は、そのことを子どもにも伝えて下さい。