第540回 Uターンラッシュに備える

2025/08/15
お盆休みの時期もそろそろ終わり。
今日からあさって日曜日にかけては、
各地でUターンラッシュが予想されています。
その中で事故を起こしてしまっては楽しかった休暇も台無し。
事故なく、安全ドライブで帰宅して下さい。





今回のコメントは、モータリング・ライターの藤田竜太さんでした。
伺ったのは、まず渋滞についての基本情報。

交通渋滞を研究する「渋滞学」では、
高速道路で平均時速40km以下での
走行を余儀なくされている状態を渋滞と呼んでいます。
そして、1kmあたり25台の密度を超えると渋滞が発生すると言われています。

この密度は車間距離に換算すると約40m。
この距離を保つことで、渋滞の発生を抑制してスムーズなクルマの流れを維持できます。
加えて渋滞時に件数が増える追突事故の防止にもつながります。
また 本格的な渋滞が始まって時速30kmから40km程度の低速走行になっても
20m前後の車間距離は常にキープするようにしましょう。





クルマがたくさん出ているのだから渋滞は仕方ない。
そう諦めながら、自分だけは少しでも先を急ごうと、
身勝手な運転をすることが、渋滞をさらに悪化させます。
渋滞予防の4箇条を覚えておきましょう。


1)無意識な速度低下に要注意! 

  上り坂やサグ部などでのわずかな速度低下が渋滞の原因になります。


2)車間距離を確保! 

  クッションの役割を果たして後続車にブレーキが伝わるのを防ぎます。


3)むやみな車線変更を控える! 

  むやみな車線変更は、後続車にブレーキを踏ませ、
  渋滞を発生させた理、悪化させる原因となります。


4)渋滞をしている時は速やかな速度回復! 





こうしたことで渋滞の予防、あるいは渋滞に悪化しないように努めながら、
渋滞に巻き込まれてしまった場合に事故を起こさない注意点を押さえておきましょう。

ノロノロ運転になると集中力も途切れがちで退屈。
しかし、つい景色をぼーっと見たり、スマホの画面に目をやるといった、
脇見運転すると追突事故の大きな原因となってしまいますので
渋滞中でも周囲の車に気を配り、運転操作に集中しましょう。

進み出しても油断しないこと。
一時的に進むだけで、また減速することもありますし、
流れ出した途端に車線変更を行う車が増えてきたりするので、気を抜かないで下さい。
そして、渋滞の最後尾を見つけたら早めにアクセルを戻して減速を開始し始めましょう。

また、早めの休憩を取る。
トイレを済ませ、体を伸ばしてリフレッシュし、飲み物、食べ物を買い足して、
ガソリンも満タンにしておきましょう。渋滞が始まっても、1時間に一度は
サービスエリアかパーキングエリアに入って、一度車外に出て一息入れることが、
集中力を途切れさせないようにするポイントです。





高速道路が渋滞なら一般道を行った方が早いかな?と
考える方もいるかもしれません。それは、どうなのか藤田さんに伺ってみました。

藤田さんは、仲間と協力して比較検証を行ったことが何度もあるそうです。
その結果、より早く目的地に到着するのは高速道路で勝率は8割以上。
ただ、高速道路は利用料金がかかります。
料金が節約できて30分や1時間の差なら一般道の方がいいという人もいるかもしれません。
また、一般道の方がルートの選択肢も多ければ、レストランやコンビニ、
ガソリンスタンドなどにも立ち寄るチャンスが増えるので悩ましいところ。

高速道路だとやや遠回りのルートなので
一般道でいけばかなりショートカットが可能で
走行距離が短縮できるようなケースなら、一般道を試す価値もありますが、
高速道路と一般道が並走しているような場所では、高速道路が有利だと思ってください。

まずは渋滞情報をチェックして、渋滞する時間を外しましょう。
その上で、渋滞を起こすような、悪化させるような運転をせず、
加えて、しっかりと高い注意力を持ってハンドルを握って下さい。
Uターンドライブ、気を抜かず、ご安全に!