今週の火曜日の8月19日は語呂合わせで「バイクの日」で
各地でオートバイの安全運転を呼びかけるイベントが行われました。
同じ道路を行き交う二輪車と四輪車のクルマは、
特性の違いもあって衝突事故が絶えません。
今回はクルマのドライバー目線でバイクとの事故防止を考えました。
令和4年は原動機付自転車を含む自動二輪車の事故数は38,945件。
そのうち命を落とした人は435人。二輪車による事故の95%が
車両相互によるもので事故相手の92%は四輪車でした。
今回、コメント出演していただいたライディングアカデミー東京の校長で
東京都の二輪車安全運転指導員も務めるモーターサイクルジャーナリスト
佐川健太郎さんによると、出会い頭の事故が3割で右折時の事故が2割あり
バイクが交通事故の2次当事者、つまり被害者のケースが7割〜9割あります。
自動車とバイクの出会い頭の事故は、主に信号がない交差点で起きます。
クルマのドライバー目線で想像すると、そのまま直進するべく
信号がない交差点に入った時に交差する道路の右側から、
もしくは左側から走ってきたバイクに衝突してしまうパターンです。
また、右折時の事故は、やはり信号がない交差点でクルマが右折しようとした時、
交差する道路の右から走行してきたバイクに衝突してしまうパターン。
または、信号がある交差点で右折をしようとした時に、
直進してきたバイクにぶつかってしまうパターン。
さらに対向車線をこちらに走ってきたクルマが、
「先に右折をどうぞ」と譲ってくれたので、急いで曲がろうとしたところ、
譲ってくれたクルマの陰からバイクが出てくるパターン。
こうした状況が起こる可能性を考えて、いつもハンドルを握るようにして下さい。
どうしてクルマとバイクの事故は頻繁に起きるのか?
佐川さんの考察によると、バイクの車体が小さいので自動車の死角に入りやすいこと。
車のピラーやバックミラーの死角に入理、気づきにくいことが数多あります。
もう一つは、バイクは車のドライバーから見ると距離感とかスピード感が掴みにくいことです。
交差点にある停止線のところでは必ず停まって、
そのあとはソロソロと出て、目視で安全を確認しましょう。
それから、自分の方が優先道路だからといってスピードを落とさず交差点に侵入しない。
仮に相手が停まらなければ事故になってしまいます。
上記を踏まえて典型的な四輪と二輪の事故について予防方法を以下にお伝えします。
出会い頭は、ほぼ人的要因と言われるように、認知判断のミスが主な原因。
停止線のところで一時停止しなかったり。
相手側が止まると思ったという思い込みが事故を生みます。
事故を防ぐには、交差点では十分な安全確認を行うことが基本。
見通しの悪い場所では徐行。
また、自分優先だからと、ノーブレーキで交差点を通過するのではなく
減速して標識表示に従うことが大切です。
そして、教習所で習ったと思いますが、停止線は一時停止したらお終いではありません。
その後、左右が確認できる位置まで、そろそろと慎重に進んで出て再度左右を確認する。
2度の確認を目視で行うことが大切です。
続いて、右折時に衝突する事故の予防です。
右折事故の場合もドライバーがバイクの距離や速度を読み違える
あるいはそもそもバイクの存在自体に気づいてないことが原因になると言われてます。
バイクは小さく遠くにいるように見えますが、
実際はドライバーが思ってる以上に速く走り、急に停まれません。
右直事故の中には、渋滞をすり抜けして直進してきたバイクと
右折しようとする車による事故も結構あります。
ですから右折待ちしてる時に、対向車のドライバーが「どうぞ」と道を譲っても
そのクルマの脇をすり抜けて直進してくるバイクがいるかもしれません。
右折時も安全確認しながら、ゆっくり曲がるように心がけて下さい。
クルマを運転している方は、今日の情報を頭にインプットして、
二輪の存在に気をつけてハンドルを握りましょう。
二輪車に乗る方も、危険を呼び込むような運転はやめて、
楽しく、安全にライディングを楽しんで下さい。