第557回 2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー

2025/12/12
先日、2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤーが発表されました。
今年の対象になったのは国産車・輸入車の合計35台。
選考委員60名が、それぞれ10台に投票して集まったポイント数で、まずは10ベストカーが決定。
その中から日本カー・オブ・ザ・イヤー、インポート・カー・オブ・ザ・イヤー、
デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー、テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーが決まります。





対象車を見渡すと、今のクルマのトレンドが見えてきます。
日本自動車ジャーナリスト協会 会長で日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員 
菰田潔さんによると、目立つのはまずCO2排出量=燃費。
燃料消費が少なければCO2排出も少なくなるということで
そのためにエンジン付きでもハイブリッド車が当たり前になっています。

次に安全性。衝突したときの乗員の安全性は当然として、
レーダーやカメラを使ったADAS=先進運転支援システムによる
自動ブレーキなどの衝突被害を軽減する機能も多くの車に付いています。

もちろん運転の楽しさも重要。
エンジンやトランスミッションなど、最新のもので走りを良くしたり
あるいはハンドリング性能を磨き上げているクルマが増えています。

例えば、ホンダのプレリュードも非常に楽しい車でハンドリング性能すごくいいそう。
また、フォルクスワーゲンのID.Buzzは、全然クルマを知らない人が、
走っているのを見て「面白い」「カッコいい」「乗ってみたい」と言うそうで
そういうふうに注目するような車が増えいるとのことでした。
そんなトレンドの中で、今回10ベスト・カーに選ばれたのは以下の車種です。























この中から日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのはスバル フォレスター。

走行性能、実用性、快適性、オフロード性能、そしてスバルが一貫して
重視してきた安全性を高い次元で融合したSUVとして高く評価された。
待望のストロングハイブリッド(S:HEV)の採用により、独自技術である
水平対向エンジンは、燃費性能と走りの愉しさを両立する
“SUBARUらしい環境エンジン”へと進化。
さらに、アイサイトXをはじめとした先進運転支援技術や、
歩行者だけでなくサイクリストの傷害低減にも寄与するエアバッグなど、
安全装備の進化も高い評価を集めた。


との評価を受けました。
「ぶつからない車」というテレビCMで有名になったスバルのアイサイト。
これはカメラで障害物を発見し、ブレーキがかかり避ける機能。
現在では法律もできてADASを装備する車が増え、こうした性能が一般的になりました。

菰田さんによると、新型フォレスターはゼロ次安全といって
走る前の段階から死角を少なくする点に注力をして設計したとか。
ピラーが邪魔にならないような形にして、ドアミラーの形状と取り付け位置を工夫して
隙間からきちんと障害物を発見できるようにしてあるということです。

また、歩行者だけではなく、サイクリストなどのぶつかった場合、
傷害低減にも寄与するボンネットエアバッグなどの安全装備の進化も充実している点で
目を見張るところがあると菰田さんはおっしゃっていました。

海外では車同士の衝突や自車がどこかに衝突して死傷する事故が多いですが、
自動車が歩行者や自転車利用者と衝突して交通弱者が死傷する事故が多い日本。
それに対して非常に大きな対策を施したという車になっているわけです。

菰田さんは、それを評価しながらも私たちドライバーが、
クルマの機能や性能に寄りかかるだけではいけないと警鐘を鳴らします。
あくまでもキーポイントはドライバー。
いくら最新の安全装置が付いていたとしても、ドライバー自身が安全運転しようという
意識を持って事故を起こさないように細心の注意を払って運転しなければなりません。
安全装置はドライバーの「ついうっかり」を助けてくれる可能性があるだけ。

我々ドライバーも意識をバージョンアップして、
楽しみながら、安全に配慮して、ハンドルを握るようにしましょう。