冬は外の空気の冷たさ、春は花粉、梅雨時には雨、夏は暑さ・・・
考えてみると、1年を通して、クルマの窓は閉めがち。
ただ、それはともすると事故の危険を招くかもしれません。
それはCO2、二酸化炭素の濃度が高まるからです。
今回のコメントは、二酸化炭素濃度が上がると
運転が下手になるという研究結果を発表している
心理学者で近畿大学準教授の島崎敢さんでした。
大気中の量をppmで表現される二酸化炭素。
ppmとはparts per million、100万分の1を意味する濃度・割合の単位です。
つまり10,000 ppm で1%。
大気中の二酸化炭素濃度は、400ppmぐらいで約0.04%ですが、
これが高くなると人間に影響のあることが、さまざまな分野で言われています。
1,000ppmぐらいになるとオフィスで働いている人の判断が鈍る。
2,000ppmぐらいになると眠気を覚える。
3,000ppmぐらいで飛行機のパイロットの操縦が下手になる。
6000ppm 〜 7000ppmぐらいになると宇宙飛行士のパフォーマンスが下がる。
そうした研究がたくさんあるそうです。
島崎さんはタクシー会社に協力してもらい
二酸化炭素の空気中の濃度と運転の安全性に関係について実験を行い、
その結果を論文にして発表しています。
実験は、タクシーの車内は普通に5,000ppmぐらいになることがわかっていたので
5,000ppmの環境下、現役タクシードライバーにシミュレーターで運転してもらいました。
すると脱輪や接触、車線から逸脱する、車線追従が下手になる、ふらつく、
ウインカーを出し忘れるなどの結果が出てきました。
さらに車内の 二酸化炭素濃度と実際の道路での運転の関係を
ドライブレコーダー映像でチェックしてみると、
やはり、二酸化炭素濃度が高い時は低い時よりも
ウインカーを出し忘れるケースが多いことがわかりました。
脱輪、接触などは、直接的に危険です。
また、車線の追従が下手になる、クルマがふらつく、
ウインカーを出し忘れるといったことも交通事故の要因になります。
実験は二酸化炭素が5,000ppmという環境でしたが、
2,000ppmぐらいで眠くなるということなので、
そのレベルから気をつけなければいけません。
島崎さんによると、一般的なセダンで窓を閉め切っている場合、
2,000ppmに到達する時間は1人乗車で20分、2人だと10分、4人で5分。
そして、4人で乗っている時に5,000pppmになる時間は14分ほどだということです。
車内の二酸化炭素濃度が、高くならないための対処法は、
窓を開1cm開けて1分走れば、しっかり換気できます。
ただ、真冬や花粉の季節や真夏などは窓を開けたくないもの。
その時はエアコンの外気導入を使いましょう。
外気導入だとフィルターを通して入ってくるので花粉症もほぼカットできます。
矢印がくるっと回っているマークが内気循環のボタンスイッチで
外から矢印が入ってきているマークが外気導入のボタンスイッチです。
運転中には、適宜な換気を心がけましょう。