第584回 ジレンマゾーンでの判断

2026/06/19
クルマを運転中に交差点が近づいてきました。
それは通過する交差点。そのまま直進・・・と思ったら、
信号が青から黄色に変わった!停止線は近すぎて停止は難しい!
でも、そのまま進むと、交差点の中を走行中に赤になってしまうかも!
そんな経験をドライバーの方はしたことがあるでしょう。
この危険な領域「ジレンマゾーン」に注意しましょう。





道路交通法では、信号が黄色になったら、
停止線を越えて進んではいけません。
ただし、停止線が近づきすぎていて、
安全に停止することができない場合は除くとなっています。
これを考えるとジレンマゾーンの判断は本当に悩ましいところ。

今回のコメンテーター ドライブレコーダーの映像から
交通事故リスクの見える化をしている株式会社ノーティス 代表取締役社長  
工藤 暢啓さんによると通過するか否かの判断を間違えてしまった場合には
交差車両との衝突事故が考えられます。

株式会社ノーティスが調査した事故事例でも
交差点30m手前で黄色信号に変わったにもかかわらず、
加速して通過しようとした結果、見切り発進をしてきた交差車両と衝突したケースもあるそうです。
一方で、止まる判断をして間違えた場合は、急なブレーキが必要になるので、
後続車が適切な車間をキープせずに走行していると後ろから追突されてしまうかもしれません。





この領域で一番の注意点は、速く通過してしまおうという焦りが生じやすくなること。
黄色信号になった瞬間に、加速して交差点を通過する習慣を持ったドライバーもいるとか。
交差点内で赤信号に変わってしまったとしても、それは違反ではありません。
基本的に信号は、自分の見てる信号が赤になってから3、4秒後に
交差する信号が青に変わるように設定されているので、まず焦らないこと。
また、交差点通過時は、アクセルからブレーキに足を移して、
いつでもブレーキを踏める状態で通過することが大切です。

株式会社ノーティスの事故予防理論における安全運転の定義は2つ。
「衝突・接触を避けるための安全な空間を作る」
「周囲を見る時間を意識的に作る」
ジレンマゾーンに入った際も、この基本姿勢っていうのは変わらないといいます。
迷った時は周囲をよく見て、接触しない空間を保てる行動を選択することが必要です。

そして、交差点に近づいたら前方の車両用信号だけを見るのではなく、
歩行者用信号の変化も観察することが有効な予測方法。
それをするためには前のクルマと3、4秒の車間をとってスピードを落とす必要があります。





工藤さんによると、交通事故はドライバーの運転上の癖や習慣の延長線上で起きます。
延長線上というのは何かというと、自分の癖や習慣に乗っかってくる別の要素で。
要するに他人の動き。周りにいるクルマやバイク、自転車、歩行者がルールを守っているか
守っていないかというのが別の要素で、それは運転している自分からは制御不能なこと。
だからクルマのドライバーはもちろん、二輪車に乗る人も、自転車の利用者も、
歩行者も、社会全体で交通事故が起きないように思考し、行動することが大切です。