SCHOOL OF LOCK!
SCHOOL OF LOCK!

去年も記事を送らせていただいたフォレオです。この1年のうちに私は地元を離れ、一人暮らしを始めました。離れてしまったことで地元のことを忘れてしまうのではないかと思っていましたが、忘れるどころかどんどん知ることが多かったです。

例えば、「これが普通」だと思っていた地元の魚は、実はとても美味しかったんだということ。住むところが変わり、地元以外で初めて魚を食べましたが、味がまったく違うことに驚きました。小さな発見ですが、私にはとても大きな喜びなのです。ときどき帰ってどんなに小さなことでも地元の良いところを見つけられるのが楽しみになっていたりします。

しかし、良いところを発見したら悪いところも少なからず見えてくるでしょう。海側に行ってみると、たくさんの工事がいまだにおこなわれています。帰るたびに街が変わっていくように感じられてしまうのです。現在、市が決めたことで防潮堤の建設計画が進められています。何もできない私がどうしても言いたかったこと。防潮堤を建てないでください。防潮堤を建てても津波がそれを越えてきたらよけいに威力が増して被害が大きくなります。街が誇っている海の景色を消さないでください。私たちにおだやかな海の景色を見せてください。海は敵じゃないと教えてください。

震災によって失われたものはたくさんありますが、得たもののほうが多いと感じています。人々の情の厚さ、温かさ、思いやり、負けない心…。それらに気づけたこと。数え切れないほど良いところのある地元は、私の誇りです。新しい環境にかわり、自己紹介でもちろん隠さずに自信を持って地元のことを話しました。

地元のことが大好きです。震災に負げねえ!それは私の自慢の故郷ですから。

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