SCHOOL OF LOCK!
SCHOOL OF LOCK!
私は今、人工衛星の製造に携わっています。

あの大震災から4年。私は2年半仮設校舎に通い昨年の3月市の総合体育館で卒業しました。

上京して間もなく1年になりますが、連休で地元に帰った時には少しずつ復興が進んでいるのを実感しています。年末に帰省した時には復興住宅が建っていました。復興が進むのは嬉しいですが、18年間過ごした町の風景が変わっていくのはやはり抵抗がありました。地元は潮のにおいがします。私はそのにおいと高台の山から見える内湾の景色が大好きなのでそれだけは変わってほしくないと思います。東京に住んでいると東北の情報があまり入ってきません。震災なんてなかったのではないかと思ってしまうときもあります。震災から何年とテレビで特集するのは酷だとある人が言っていました。確かに思い出したくない人もいるかもしれません。震災により失ったものは少なくありません。しかし、震災があったからこそ得られたこともあったと思います。それを伝えていくことが生かされた私たちの使命だと思います。私は今N社に入社して、人工衛星の製造に携わっています。この仕事がしたいと思ったのは、はやぶさ帰還のニュースで宇宙に興味を持ったことはもちろんですが、震災の時『だいち』と『きずな』が情報通信や被災地の状況把握に役立ったことを知ったからでした。

決して簡単な仕事ではないけれど、いつか全国のみんなに役に立つような衛星を造りつづけて行きたいと思います。皆さんも後悔してしまう前に「あたりまえ」に思える日々や友達を大切に過ごしていきましょう。

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