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ON AIR BLOG / 2017.03.08 update


今日のテーマは、「地球に似た7つの惑星発見!!」
解説して頂くのは、このコーナーサイエンスニュース担当、毎日新聞 専門編集委員 の青野由利さんです。

つい先日、アメリカのNASAとベルギーのリエージュ大学のグループが論文発表していました。「トラピスト1」という名前の恒星の周りを回っている惑星で、地球からの距離は39光年。つまり、光速で旅して39年のところにあります。

太陽系以外に、惑星を持つ恒星があるという話は、これまでにも聞いたことがありますよね?我らが太陽系は、太陽という恒星の周りを、水星、金星、地球、火星、木星というように、8惑星が回っています。以前は、こういう惑星を持つ星が、私たちの太陽系以外に、あるのか、ないのかさえ、わかっていなかったんですが、1995年に、ジュネーブ天文台のミシェル・マイヨールさんのグループが、「ペガスス座51番星」という恒星の周りを、木星ぐらいの大きさの惑星が回っているという証拠をつかみました。これを皮切りに、次々と惑星が確認されるようになりました。今では、1000個を超える惑星が発見されていて、候補を入れると、2000を超えるそうです。


Q 今回は、どんな特徴がある?
A まず、中心の恒星は39光年の距離ということなので、かなり近いところにあります。また、この恒星は「赤色矮星」と呼ばれるもので、直径は太陽の10分の1程度。温度も太陽よりかなり低いようです。 なにより、今回の発見の特徴は、7個の惑星がみな、大きさや重さ、温度が地球に近くて、岩石でできている、「地球型惑星」ということです。大気や水も存在できると考えられ、もしそうだとすると、生命が存在できるかもしれない、と考えられるんです。しかも、そういう惑星が7つも。

Q どんな軌道を回っている?
A 地球と太陽との距離に比べると、恒星から非常に近いところを回っているようです。太陽系でいえば、水星の軌道の内側に7つの惑星があるという位置関係になります。それだと、暑すぎるような気がしますが、恒星の温度が低いので、温暖な気候なのではないか、と考えられています。

Q 望遠鏡で見ても、生命は見えない?
A さすがにそれは無理ですが、近い将来に打ち上げられる宇宙望遠鏡で観測すると、大気の詳しい様子がわかり、生命の存在に適しているかどうか、もっとよくわかってくると期待されています。

水が確認され、地球外生物の痕跡を発見される日も近い?ワクワクします!

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