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ON AIR BLOG / 2017.07.05 update

今日のトピックスは、先月に神戸港で国内で初めて確認されたほか、 名古屋港でも見つかった「恐怖の外来種ヒアリ」について。

Q:神戸港や名古屋港などで次々見つかって、話題になっていますが、これまで日本にはいなかった?
A:そうなんです。ヒアリは、南米原産なんですが、すでにアメリカや中国、台湾などには侵入して定着してしまいました。日本も危ないとは思われていたんですが、今回、初めて見つかったんです。

Q:どんな蟻?
A:赤っぽい色で体長は2・5ミリ〜6ミリ。小さなアリですが、刺されるとものすごく痛いんだそうです。まるで火傷をした時のようにいたいので「火」の「蟻」。英語ではFire Ants.といいます。しかも、人によっては刺された時に過剰なアレルギー反応を起こして、死亡する場合もあるんです。アナフィラキシー・ショックと言われる反応で、ハチに刺された人も同じ症状を起こすことがありますよね。

Q:どこから日本にやってきたんでしょう?
A:今回は、中国から船で運ばれてきたコンテナの中や、コンテナが荷揚げされた場所、その近くで見つかっています。すでに定着している場所から、積み荷に紛れ込んでやってきた、ということだと思います。

Q:女王アリが見つかったという話もありましたね。
A:最初は働きアリしか見つかっていなかったので、日本に定着して繁殖しているわけではないと思われていました。ところが、大阪南港で女王アリの死骸が見つかりました。これは、けっこう問題です。ヒアリの女王アリは1日に最大2000〜3000個の卵を産むとも言われているので、ここの場所で繁殖している可能性が出てきました。 定着して繁殖すると、ドーム型の大きな蟻塚をつくるようになります。

Q:どうしたら拡大を防げる?
A:なんとか水際で封じ込めることが大切です。ニュージーランドではヒアリが侵入した直後に水際で徹底した駆除を行い、拡大を抑えることができたということです。日本もここが踏ん張りどころかも。

Q:万が一刺されたら?
A:人によって反応が違うので、安静にしていれば軽い反応ですむ人もいます。ただ、症状が重くなる人もいるので、やはり病院に行くのがおすすめです。

世界がどんどんグローバルになると、 こういう外来種が日本に入ってくる、という危険性もはらんでいるんですね。

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