みらい図鑑

Vol.103 「メロン柄の革小物」 東京都

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去年、北海道の夕張市長がSNSで発信した「名刺入れ」が、大きな話題を呼びました。
外は黄緑で、中はオレンジ。まるで夕張メロンのような柄。
作っているのは、東京・浅草にある、革小物の専門店「MELON&CO.」です。




お店をのぞくとビックリ!
バッグ、財布、スマホケース、コインケース…。
あらゆる革製品がメロン柄です。



メロン柄の革小物を手がける会社、
「andcompany」、代表の大澤慶久(おおさわ・よしひさ)さんに伺いました。

「革っていうのは高い商品になるので、似たような、オーソドックスな商品が多いなって
感じていたんですね。
これだったら、自分で作った方が面白い商品ができるんじゃないかって、
そんな風に簡単な気持ちで考えたのが、きっかけといえばきっかけなんです。」

革であれば、布では表現できないような、デコボコの加工ができる。
デコボコといえば、そうだ、メロンがあるじゃないか!!!いう発想から生まれたんだそうです。




“メロンな革小物”というお店なので、扱う商品はメロンの革製品のみ。
道行く人は立ち止まり、話題にもなる。反響は大きいと大澤さんはいいます。

特に女性のお客さんが多く、財布でも、個性的なものが好きな人が購入していて、
“メロンな革小物”を持ったことで、「話しかけられるようになった」という話も
よく聞くんだそうです。
パッと見でメロンとわかるので、会話のキッカケにもなりやすいんですね。




「単なる大量製品ではなくて、アート性のあるものを作っていきたいし、
そうすることによって、より、革の魅力っていうものも伝わっていくんじゃないかなと
いう気はしています。」

会話が弾み、革の魅力もより伝わる、“メロンな革小物”。
名刺やお金だけでなく、いろんな可能性が入れられそうですね!

Vol.102 「噛み茶」 茨城県

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お茶といえば、もちろん飲むものですが、なんと、世界で初めて「噛むお茶」が作られました。
名前は、「噛み茶」。



手がけたのは、茨城県・猿島郡の境町で、江戸時代からお茶を作り続けている老舗、
「飯田園」の七代目、飯田耕平(いいだ・こうへい)さんです。

「私が手作りをした手揉み茶を、口に含んでいただいて、
手揉み茶をカリカリ噛んで味わっていただくことになります。
風味としては、すごく、鼻に抜けるお茶の良い香りがして、口臭予防もできるんですね。
味も旨味が強くて、そんなに渋味も感じないと思います。」



手で一枚一枚、丁寧に茶葉を揉みほぐすことによって、
針金のような細長い茶葉に仕上がる“手揉み茶”。
これを、直接、口に入れてカリカリ噛むという、
世界でも「飯田園」だけのユニークなオリジナルの商品です。

ポリポリと噛んで味わうという発想は面白いですよね。



飯田さんが作っているお茶。
「猿島茶」は、茨城県のこの地域ならではの日本茶ですが、
実は、日本から初めて、海外へ輸出されたお茶なんです。
1859年のことです。

猿島茶が作られる場所は、利根川領域の豊かな大地で、火山灰が堆積した土壌
これが、茶葉の成長を促す大事な役割を果たしていると言います。
さらに、極寒の北西風が吹く厳しい冬の寒さは、肉厚で上質な茶葉を育てるんだそうです。



そんな地域のお茶を途絶えさせたくない。
そんな想いが、「噛むお茶」という商品の開発に繋がりました。

「やっぱり、ペットボトルだったりティーバックだったり、粉末だったり、
簡単にお茶を入れるっていうのも良いんですが、
家庭で一家団欒をしながら、急須で1杯お茶を飲む良さを、
いろんな方に伝えていければいいなと思っています。」

飲んでホッとするお茶、食べて旨味を直に味わうお茶、、、
お茶の楽しみ方って、実は、無限大なのかも知れません。
急須で1杯、お茶を飲みながら、お茶うけに「噛み茶」、如何ですか?

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