みらい図鑑

VOL.288「金平糖の新しいブランド金平堂」

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大阪にある、昭和4年創業の「佐々木製菓」。

創業当時から、金平糖やチャイナマーブルと呼ばれる、
蜜をかけて作るお菓子を作ってきました。

そんな佐々木製菓が、2年前に立ち上げたのが、
新しい金平糖のブランド「金平堂(こんぺいどう)」です。

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そもそも、金平糖の発祥はポルトガル。

戦国時代にカステラとともに日本に伝わったと言われていて、
ポルトガル語で、”砂糖菓子”という意味の「コンフェイト」が、
「金平糖」の語源となっています。

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新しいブランドでありながら、
古き良き時代のレトロ感漂うデザインが印象的な、佐々木製菓の「金平堂」。

活版印刷で仕上げたマッチ箱のようなパッケージで、
味のバリエーションは、抹茶、ほうじ茶、ミックスの3種類。

どれも、自然素材にできるだけこだわった素朴な味わいです。

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「佐々木製菓」、4代目の佐々木まさこさんにお話を伺いました。

「金平糖っていうもの自体、
たとえば、“昨日、食べたよ”というような話を聞かないと思ったんです。
今は食べ物が巷に溢れていて、お菓子も選び放題です。
何それ?ちょっと食べてみたいな。ワクワクする、って感じることがあまりないですよね。

そんななかで、今回、作った金平堂の金平糖は、
柔らかくて、ホロっとする歯触りなんですね。

そういうことを聞いたときに、
“えっ、金平糖で柔らかいの?ちょっと食べてみたい!”っていう風に、
ちょっとしたワクワクを感じてもらえたらなと思っています。」

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昔の人が、金平糖を初めて食べた時の驚きやワクワクを、
今の人にも感じてもらいたい。
そんな想いが込められた、古くて新しい「金平堂」は、15グラムの食べきりサイズ。

ちょっとした贈り物にも喜ばれそうですね。

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VOL.287「ハンドスタンプアートプロジェクト」

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東京芸術劇場で展示中のアート。
それは、6000人の手形が作る、“ひまわりの花”です。

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手がけているのは、障害を抱える子どものお母さんたち、
3人の雑談がきっかけとなってスタートした、
「ハンドスタンプアートプロジェクト」。

“子どもたちの手形(ハンドスタンプ)を集めて、世界一、大きなアートを作る”

そんな想いに共感した仲間の輪が広がって、
7年で14万人の手形が集まりました。

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「ハンドスタンプアートプロジェクト」の代表、
横山万里子(よこやま・まりこ)さんのお話です。

「もともと、病気や障害を抱える子どもたち、誰もができることはないか、
という発想から手形を選んだんですね。
2013年に活動をスタートして、
2020年の終わりの時点で、14万612枚の手形が集まりました。

最初は、三人のお母さんからスタートしたんですが、
その活動に共感していただいた方が参加してくれて、
世界中の子どもたちの手形が届きました。」

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今回の展示は、集まった手形の中から、6000枚で製作したひまわり。

それを見て、「元気をもらった」という声がたくさん寄せられたと語る横山さん。
ひとつひとつにいろんな想いが込められた子どもたちの手形が、
いろんな人を元気にする力になっていると感じています。

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「病院から出られない子どもや、
自分では絵を描いたりできないお子さんが押した手形で、
みんながつながって大きな絵になったことを、
すごく嬉しく感じている子がたくさんいます。

手形をひとつ押すことも大変な子どもたちも、チャレンジしてくれました。
今は空の上にいる子どもたちも、手形が残っていたら参加できるんです。
14万人、それぞれの想いが集まったんだなぁと感じています。」

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プロジェクトの次の目標は、14万枚、全ての手形で大きな一枚の絵を作って、
いろんな形で見られるようにすること。

小さな手形でも、たくさんの人の手と手がつながれば大きな絵になり、
それは大きな力になる、と横山さんは考えています。

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世界中の子どもたちの手形が咲かせた「ひまわり」のアート。
「東京芸術劇場」での展示は、9月12日までとなっています。
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