VOL.160「東京都 銭湯は、街そのもの」
東京・荒川区。
下町情緒あふれる商店街の中に、昭和26年から続く銭湯があります。
名前は、「梅の湯」。
2年半前に昔の建物からすべての設備を一新して、大規模リニューアル。
それに合わせて、銭湯で寄席やヨガなどのイベントを企画、
「梅の湯」は、たくさんの人が集う地域の拠点となりました。
昔は、銭湯に遊びにきたりするなかで、近所の人と話す関係性が当たり前にあった時代。
そういうことを体験できない世代が増える反面、お風呂好きな人は多い、、、
そんな現状を踏まえ、
銭湯の良さを再確認してもらえるようにと、いろんな企画を発信しています。
日本全国の銭湯が、年々減っているなか、梅の湯のお客さんは増えているといいます。
新生活が始まるシーズン、「梅の湯」、3代目の店主、栗田尚史(くりた・なおふみ)さんは、
新しい街を知るなら、ぜひ、銭湯へ!と呼びかけます。
「お風呂の中、あと、あがった後もそうなんですけど、リラックス状態になると思うんですね。
自然と会話をして、何気ないことでもお風呂だからこそ、
声をかけることができるのが銭湯の良さだと思っています。」
リニューアルして設備もきれいになった「梅の湯」ですが、それはあくまで魅力のひとつ。
銭湯は温泉とは違って、住んでいる町にあるもの。
そこに来ている人は同じ町に住んでいる人。
お風呂に入りながら町を感じることができる。
自分の生活しているところを知ってもらえるのが銭湯の良さだと、栗田さんは言います。
「銭湯は、街の人が通っている場所なんですね。
その街がすべて銭湯に反映されているので、自分の街を知るにはとてもいい存在ですよね。
お風呂も入れるし。一石二鳥、もしくは、三鳥と、いろんなことが楽しめます。
自分の住んでいる近くの銭湯に、
行かれたことがない方も、ぜひ、暖簾をくぐって欲しいなと思います。」
銭湯は、人と人がつながる地域のコミュニティなんですね。