みらい図鑑

VOL.150「瓦のリサイクル」 石川県

radikoで再生する
null

1400年も前から、日本の家を守り続けてきた「屋根瓦」。
それが今回の主役です。

null

役目を終えた瓦は、これまで埋め立て処分で廃棄するしかありませんでしたが、
廃棄瓦をリサイクルすることで、エコシステムを確立している会社が石川県にあります。

取り組んでいるのは、株式会社「エコシステム」。

使用済の瓦は、舗装材・壁材など、数々の製品に生まれ変わり、
様々な場所で新しい役目を担っています。

null
null
null

株式会社「エコシステム」、代表の高田 実さんに伺いました。

「瓦って、非常に多高湿なんですね。
素焼きみたいなもんですから、水を保水する効果があるんです。
たとえば打ち水の効果が長持ちします。
非常にクールな舗装材になるというメリットを活かして、
公園、もしくは、歩道、そういった場所の舗装材として使っています。」

null

屋根瓦によって作られた舗装材は、保水性があり、夏でも足元が涼しげだといいます。
廃棄瓦の可能性は、まだまだ広がると高田さんは語ります。

「世界を見渡すと、家を作るときの建材として、屋根には瓦、壁にはレンガが使われています。
非常にたくさんの量になります。
車道を含め、いろんな舗装材として利用できるのではないかと思っています。」

null
※瓦舗装(透水保水性がある)
null
※秋田市役所の床も元は瓦
null
※秋田市役所・床のアップ

屋根としての役目を終えた瓦が、次は、足元を守る地面として生まれ変わる。
環境を守りながら、人々の生活の役に立つ取り組み。ステキですよね。

null

VOL.149「タダーズコーヒー 」 神奈川県

radikoで再生する
null

神奈川県の横浜市に、月に1度だけオープンするお店があります。
学習塾「ベイシック・スタディ」の学習スペースを活用した、“無料の喫茶店”、
その名も、「タダーズコーヒー」。

null

誰でも好きな時間に利用できる小さなお店。
そこでは、一日、無料のコーヒーが振る舞われます。

同席した人と話をはずませながらコーヒーを楽しむも良し、
音楽を聴きながら、一人静かにカップを傾けるも良し、
コーヒーを飲みながら、思い思いの時間を自由に過ごせる空間です。

「タダーズ・コーヒー」、店主の中城和生さんにお話を伺いました。

「時間とコーヒーと場を設定するだけなんです。すごいシンプルなんですね。
来られる方が、使い方をどんどん作っていくというか。
予想できない使い方をしてくるんじゃないか、っていうワクワク感があります。」

null

家の近くで、面白そうな喫茶店をやっている、、、
そんな噂を聞きつけて、近所の方々が「タダーズコーヒー」に訪れるようになりました。

「朝、挨拶しかしていなかった人がポンって来られて、
その人がどこで生まれてどういう生活をして、ここに来られたのか、
初めて聞いたっていう人が何人かいらっしゃるんです。」

null

「タダーズコーヒー」を始めて、中城さんはこんなことに気付いたといいます。

「たとえば、子供が同じ小学校に行っていたら、
けっこう話題も共通しているんで深い話もできるんですが、
お子さんがいなかったりすると、
ほとんど話をしていないなってことに改めて気づいたっていうのが大きいですね。」

これまでは接点がなかっただけ。
ちょっと行ってみたくなる、、
そんな場があれば、人と人がつながり、地域の輪が生まれるんですね。

null



Prev [P.97/171] Next