みらい図鑑

Vol.86 「未来へつなげたい博多の和白干潟(前編)」 福岡県福岡市

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あなたは干潟を歩いたこと、ありますか?

たぶん、YESよりもNOと答える方のほうが多いのではないでしょうか。
なぜかというと、日本には、ほとんど無いからです。
そもそも干潟とはなにか。
簡単に説明すると、「潮の満ち引きによって姿を表したり、隠したりする湿地帯」のこと。
そんな場所、いま、いったい、どこにあるのでしょう。

都心にも、あるんです。
住宅街のなか、こんな道を通り抜けると・・・



右を見ても



左を見ても



干潟がありました!!!
こちらは、福岡県、博多の繁華街から車でたった30分ほどの場所です。
名前は、「和白干潟」です。

空と平行に続く、広―い干潟の中には、たくさんの生き物が暮らしています。
たとえば、「コメツキガニ」。
潮がひくと、干潟の上に現れてヨチヨチと歩く小さなかわいらしいカニさんが、いっぱいです。
このカニ、砂の中に含まれている有機物などを食べて生きているそうです。
砂をハサミですくい取って、口へと運ぶんですね。
試しにスコップで砂をすくってみると、、、たしかに、、、いました!!!



たくさんの生き物が暮らしている福岡県の和白干潟ですから、
その生き物を目当てに、
シギやチドリなど、多くの“渡り鳥”も集まってきます。
まさに、生態系が育まれているんですね。

覗いてみると・・・いました!



たとえば、今の時期に見ることができるのは「ミヤコドリ」。
和白干潟のシンボルと言える渡り鳥です。
赤・白・黒のコントラストが美しい「ミヤコドリ」は、
飛び立つときに、
ピリーッと大きな声で鳴くんです。

赤いくちがしが長くて太く、アサリやカキをこじあけて食べます。
とっても珍しい鳥ですが、
和白干潟では当たり前のように見ることが出来ます。


埋め立てによって、全国でもわずかになってしまった干潟。
この和白も例外ではありません。
貴重な生態系は、徐々に、脅かされています。

この土地の自然がいつまでも豊かであるように、
様々な対策に取り組んでいる地元のグループが、“和白干潟を守る会”です。
「生態系が豊かな干潟を、10年後、いや、100年後にも残していきたい」
そんな想いでさまざまな活動に取り組んでいます。



そして、この取り組みに賛同しているのが、
「チーム エナセーブ 未来プロジェクト」。
ダンロップと日本ユネスコ協会連盟が協働しておこなっている環境保護活動です。



未来へ向けて、美しい干潟を残していこうというアクションが、
今月おこなわれて、
そこには、たくさんの方が参加していました。



これからの未来を担う子どもたちも、
楽しみながら、自然を守っていく大切さを体験していました。



ところで、次の写真、和白干潟の写真なんですが、
手前の白っぽいもの、、、見ただけで、、、その正体わかりますか?



ビニールではありません。



じつは、この“物体”が、いま、和白干潟を困らせています。
これをお掃除することが、
今回、博多へ伺った大きな目的だったんです。

詳しくは、次回(来週)の更新をお楽しみに!!!