みらい図鑑

Vol.98 「おやさいクレヨン」 青森県

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今日の話題は、「クレヨン」です。
クレヨンはクレヨンでも、色の名前は、赤や黄や青ではありません。
「りんご色」に「とうもろこし色」に「きゃべつ色」。
野菜の名前がついている、その名も「おやさいクレヨン」です。



本来なら、捨てられてしまうはずだった野菜を再利用して作られるこのクレヨン。

例えば、「きゃべつ色」の原料は、収穫の時に破棄される外側のキャベツの葉を利用。
「たけすみ色」は、処分される予定だった竹を中心に作られた、青森県内の竹炭を使用。




野菜を粉末にして、その野菜の色を表現し、
ライスワックスというお米から作ったワックスを使うことで、
ほぼ、100%植物由来のクレヨンが誕生しました。

原材料は全て食品なので、もし、子どもが口に入れてしまっても、
慌てずに済むということなんですね。



「おやさいクレヨン」を開発したのは、
青森県に暮らしながら、ご自身も子育て中のお母さん。

「mizuiro株式会社」、代表の木村尚子(きむら・なおこ)さんに伺いました。


「子どもたちが、色の名前を読み上げながら、
“りんご”とか言いながら匂いを嗅いだりしているんですね。
クレヨンで絵を描きながら、食について考える機会になったり、
野菜がどのように出来ているのかとか、背景まで知るきっかけになったらいいなと
思っています。」




「おやさいクレヨン」のカラフルで優しい色は、親子の時間にも彩りを与えてくれそうですが、
絵を描くことで、社会の問題を考えるきっかけにもつながる、と木村さんは言います。

「いま、世界的に色々と問題がある時代ですよね。
食糧もその一つだと思います。
どんどん便利になっている反面、無駄が多い、ということもあると思うんです。
一人一人が生活スタイルを変えるきっかけとなって、
社会が変わっていったらいいなと思っています。」

自然の恵みから誕生した安心安全な文房具。
それを使うことで、社会問題にも目を向けられる・・・。

「おやさいクレヨン」、プレゼントにも喜ばれそうですね。