みらい図鑑

VOL.330「規格外野菜でつくる乾燥野菜」

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「とまと」に「きゅうり」、「万願寺とうがらし」、「聖護院大根」・・・

京都で育った規格外の野菜を、
乾燥野菜に仕上げて販売しているブランドが、「OYAOYA」です。

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OYAOYA」の代表をつとめるのは、
大学時代から農業を勉強していた小島 怜(こじま・れい)さん。

形が悪い、傷がついている、などの理由から、
市場には出回らない規格外野菜。

規格外野菜には、形が悪いというものだけではなく、
畑で食べたら美味しいような、完熟しているものも含まれるということを、
農家さんに教えてもらったといいます。

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実際に、話を聞くまでは現状を知らなかった小島さん。
規格外野菜に目を向けた理由をこう話します。

「たとえば、トマトで言うと、市場に出回るのは完熟する前のもので、
どこかへ出荷してスーパーに出回るまでには、
1日か2日、かかるわけですよね。

逆に、いちばん甘い完熟している状態が、
規格外として扱われて、流通せずに捨てられてしまうのは、
美味しいのにもったいないな、と思ったんです。」

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規格外野菜を生で流通する会社はたくさんありますが、
安価で売られることで、
野菜そのものの価値が下がることを危惧している農家さんもいます。

野菜の水分を抜いて、旨味を凝縮させることで、
そのままの状態の味を閉じ込めることができるのが、
乾燥野菜の魅力。

完熟状態であることは、むしろ都合が良いと考え、
OYAOYA」では、規格外野菜であっても、適正な価格で買い取っています。

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これまでは捨てられていた完熟の状態こそが、
一番美味しい、と小島さんは話します。

「完熟して甘い時の野菜を使えば、
乾燥しても、より甘みが増して、味に深みが増すんですね。
乾燥野菜って美味しくなさそう、というイメージを覆せると思うので、
ぜひ、食べていただきたいと思います。」

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直接、農家さんとコミュニケーションを取ることを大事にしている小島さん。

八百屋さんのように、生産者と消費者をつなげる存在が、
OYAOYA」なんですね。