2008年11月16日
小林一茶『一茶俳句集』

「一茶俳句集」のいいところは、小林一茶が作った俳句が年代順に並んでいるところ。何歳の一茶がどんなことを感じながらその俳句を作ったかを想像するのも楽しい読み方です。
一茶の代表作に「我と来て 遊ぶや親のない雀」という俳句がありますが、これは一茶が52歳の時に作ったもの。しかしこの句の下には「八才の時」とか「六才の頃を思ひ出て、弥太郎」と書いてあるそうです。弥太郎とは一茶の幼名で、3歳の時に母を亡くし、8歳の時に新しいお母さんがやってきたとか。「我と来て」の句では、母親を亡くした寂しい子供時代を詠んだのかもしれません。11月19日は小林一茶の命日。あらためて一茶の俳句に触れてみるのもいいのでは。

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