2010年10月31日
レイ・ブラッドベリ
『華氏451度』
 (ハヤカワ文庫SF)

「なぜ書物は重要であるか、そこには、ものの本質がしめされておるのです。」この言葉のように本の大切さを伝える文章が、「華氏451度」には数多く登場します。その中で、小川洋子さんが共感したのは、退職した英語教師フェイバーのこんなセリフです。「書物はすべて、ナツメグのように、異国から招来される香料のにおいがします。わしは子供のとき、書籍のにおいを嗅ぐのが大好きだった。」小川さんも同じように、本のにおいを嗅ぐのが好きだったそうです。本がもしなくなったら、どんな世界になってしまうのでしょうか?本離れと言われる時代、この世から本が消えてしまわないように、私たちも本を愛し、読み続けることが大切なのかもしれません。

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