2011年12月18日
『新編 宮沢賢治詩集』 (新潮文庫)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

2011年最後に取り上げたのは、新潮文庫の「新編・宮沢賢治詩集」です。その中からまず「雨ニモマケズ」を味わってみました。昭和8年、急性肺炎のため37歳の若さで亡くなった宮沢賢治。その死後、メモやスケッチが記されたノート類が見つかり、そこに書かれてあった詩のひとつです。32歳の頃から肋膜炎を患い、亡くなる2年ほど前から病床にあり、その時に記したものではないかと言われる言葉。そこには人の心を勇気づける力が備わっています。東日本大震災のあと、様々な人に希望をつなげるという想いを込めて俳優の渡辺謙さんも朗読されました。1年の終わりにあらためて声に出して読みたい詩です。

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