2014年01月12日
五木寛之
『青年は荒野をめざす』
 (文春文庫)

五木寛之さんが「青年は荒野をめざす」を書かれたのは35歳の時。「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞を受賞された翌年に、当時、人気の高かった男性週刊誌「平凡パンチ」に連載されました。実はこの連載は五木寛之さんの希望だったとか。直木賞を受賞された時の記者会見で駆けつけた出版社の人達を前にこう話されたそうです。「僕は直木賞をもらったら、第一回目の週刊誌の連載は平凡パンチでやりたいとずっと考えていたんです」。そこからスタートした連載は大人気となりました。小川洋子さんは五木寛之さんと何度か対談されていますが「五木さんの文筆活動の中には、トランペットひとつで旅を続けるジュンの精神が宿っている」と感じたそうです。

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