2014年02月02日
『森は生きている』
サムイル・マルシャーク
 (岩波少年文庫)

「森は生きている」を書いたサムイル・マルシャークは、帝政ロシアの時代だった1887年、貧しい労働者の家庭に生まれ、さらにユダヤ人として差別も受けていました。しかし子供の頃から詩を書くなど早くから才能を発揮。やがてロシアを代表する作家ゴーリキイに認められ、援助を受けるようになります。ロシア革命後、ソビエト初の子ども劇場を作り、沢山の戯曲や詩、童話や絵本を残しました。代表作である「森は生きている」はスラブの民話をもとにした作品。民話を人間の生活にしっかりと結びつけ、自分たちがどうあるべきなのかを伝えています。今年はマルシャークの没後50年ですが、今でも読み継がれ、上演されているのは、彼の持つテーマが普遍的だからかもしれません。

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