2014年02月23日
椋鳩十
『大造じいさんとガン』
 (偕成社文庫)

椋鳩十は、昭和5年、25歳になる年、大学を卒業して鹿児島県の小学校の先生になりました。その後、女学校の国語の先生をしながら作品を作り始めたそうです。また興味深いのは戦争が終わったばかりの昭和22年、42歳の時に鹿児島県立図書館長に就任したこと。その後20年近く活動し卓越した図書館を作り上げました。さらに昭和35年には「母と子の20分間読書運動」を提案。これは子供が教科書以外の本を20分くらい読む間、母親はかたわらで静かに聞くというもの。この20分間は親子のかけがえのない時間となり、心のふれあいの中から読書の喜びを感じることができるのです。優れた児童文学者だった椋鳩十は、読書の大切さを日本に広めた人物でもあったのです。

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