2014年06月22日
サン=テグジュペリ
『夜間飛行』
 (新潮文庫)

サン=テグジュペリ自身、パイロットで実際に郵便機を操縦した経験もあり、また夜間飛行の舞台となった南米大陸の南部パタゴニアのあたりも飛んだことがあるそうです。だからこそ書けた「夜間飛行」という作品。当時、夜、飛行機で飛ぶことがいかに危険だったかも伝わってきて、命の危険を味わった人にしか書けない世界が広がっています。飛行機を通して人間とは何かを追求した人物。しかし彼は1944年7月31日、南フランスのグルノーブル方面に偵察飛行に単独で飛び出したまま行方不明になっています。飛行機とともに人生を過ごし消えていったサン=テグジュペリ。44歳の時のことでした。

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