2014年08月31日
メアリー・シェリー
『フランケンシュタイン』

(光文社古典新訳文庫)

小説「フランケンシュタイン」を書いた作家のメアリー・シェリーは、イギリスのロマン派の詩人シェリーの奥さん。17歳の時に彼と出会い恋に落ちました。当時、シェリーは結婚していましたが、彼の妻が亡くなったのち、二人は結婚しています。さらに興味深いのはこの物語がどんなふうに生まれたのかということ。イギリスの詩人バイロンらと共に、みんなで幽霊の話をするところから誕生したそうです。「フランケンシュタイン」の物語が発表された19世紀のはじめは近代科学が進歩を遂げた時代。その科学の進歩がもたらす未来に対して疑問を投げかける作品にもなっています。このテーマは現代社会にもあてはまるもの。今も読み継がれているのはそういう理由からなのかもしれません。

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