2014年10月19日
夏樹静子
『Wの悲劇』
 (角川文庫)

「Wの悲劇」という題名から思い浮かぶのはエラリー・クイーンのX、Y、Zの悲劇というシリーズ。実は夏樹静子さんは、エラリー・クイーンに認められて「Wの悲劇」を発表されています。1981年にスウェーデンのストックホルムで「世界推理作家会議」が開かれ、そこにエラリー・クイーンと奥様のローズさん、そして夏樹静子さんも出席。その帰りに3人は一緒にノルウェーを旅されたそうです。滞在したホテルで夏樹静子さんは「Wの悲劇」の構想をエラリー・クイーンに語ったとか。その1年後に発表されました。角川文庫の「Wの悲劇」にはエラリー・クイーンの解説も載っていて「W」の意味するところも教えてくれています。

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