2014年11月02日
城山三郎
『わしの眼は十年先が見える
-大原孫三郎の生涯』
 (新潮文庫)

日本を代表する実業家で、岡山県の倉敷に「大原美術館」や「病院」を建てた人物でもある大原孫三郎。彼の生涯を綴ったのが城山三郎さんの「わしの眼は十年先が見える-大原孫三郎の生涯」です。本の題名は大原孫三郎の口癖から付けたもの。十年先が見えるから損をしない生き方ができたのか?そうではありません。損をするのがわかっていながら美術など多くのことに貢献してきた大原孫三郎の生き方がこの評伝を通して伝わってくるのです。「お金の使い方に人間性が出ますね」と小川洋子さん。この本を読むと題名に含まれる本当の意味を知ることができます。倉敷に旅したいと思われる方は、ぜひ読んでからお出かけ下さい。

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