2014年12月21日

ホフマン
『クルミわりとネズミの王さま』

(岩波少年文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

ロシアの作曲家チャイコフスキーの音楽でも知られるバレエ「くるみ割り人形」。アメリカやヨーロッパではクリスマスが近づく時期に、様々な劇場で上演されます。クリスマスを舞台にしたこの物語。もともとはドイツの作家ホフマンによる童話です。書かれた時代は1816年。なんと日本では江戸時代。十返舎一九が「東海道中膝栗毛」を刊行した頃の事です。200年前ドイツではどんな暮らしをしていたのでしょうか?物語のはじまりはクリスマス・イヴ。シュタールバウムという家族の子供たち、姉のルイーゼ、弟のフリッツ、7歳の末娘マリーはプレゼントを心待ちにしています。そこにやってきたのは3人の名付け親でもあるドロッセルマイアーおじさまです。

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