2015年03月29日

フェーリクス・ザルテン
『バンビ 森の、ある一生の物語』

 (岩波少年文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

ディズニーのアニメ映画として人気の「バンビ」。その原作が今回取り上げた「バンビ 森の、ある一生の物語」です。ハンガリー出身の作家フェーリクス・ザルテンが1923年に発表した児童文学で、森に生まれた子鹿のバンビの成長が描かれています。第一章は生まれたばかりのバンビとお母さんの情景。子供を産んだお母さんの神々しさとどれほど自分の子供を愛しく思っているかが伝わってきます。その後もずっとお母さんに見守られながら森や草原での暮らし方を学んでいくバンビ。ゴーボやファリーネと言った仲間も出来ます。しかしバンビが成長するにつれて、少しずつお母さんと離れる時間が増えてくるのです。

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