2015年04月19日

オトフリート・プロイスラー
『大どろぼうホッツェンプロッツ』

 (偕成社文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

学校の図書室で人気の童話「大どろぼうホッツェンプロッツ」。日本でも40年以上読み継がれているので、子供の頃に読んだことがあるという方も多いと思います。久しぶりにページを開くと「そうだ、こんなお話だった!」と嬉しくなってしまいます。最初の場面に出てくるのはカスパールという少年のおばあさん。家の前のひなたのベンチでコーヒーをひいています。このコーヒーひきはカスパールと友達のゼッペルが誕生日にプレゼントしてくれたもの。ハンドルを回すと歌が流れ出します。そこに現れたのが黒いひげの男。それが大どろぼうホッツェンプロッツ。彼がこの魅力的なコーヒーひきを欲しがらない訳はありません。

...続きを読む