2015年10月25日

江戸川乱歩
『怪人二十面相』
 (ポプラ社)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

1965年に亡くなった江戸川乱歩。今年は没後50年にあたります。それにちなんで代表作のひとつ「怪人二十面相」を取り上げてみました。番組にも沢山のリクエストをいただいている今も人気の作品。江戸川乱歩がはじめて子供向けに書いた物語で、1936年(昭和11年)、雑誌「少年倶楽部」に連載されていました。物語のはじまりは、麻布にある実業家・羽柴壮太郎の大邸宅。羽柴家にはロシアのロマノフ王家の王冠を飾る大きなダイヤモンドがあり、それを怪人二十面相に盗まれてしまうのです。事件解決を名探偵・明智小五郎に依頼しますが、彼は海外出張のため、その助手である小林という人物が登場。しかし彼は大人ではなく少年探偵だったのです。

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